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「朝食抜き」減らない市場でカルビーが右肩上がり続ける理由

カルビーはグルグラ事業単体で100億円を目指す

 日本人の朝食欠食率は、政府による朝食キャンペーンでピーク時より減少したが、いまだ全体で11.4%と40年前の約2倍の数値を示したままだ(平成25年国民健康・栄養調査)。20~30歳代男性を2015年度には15%以下に、という欠食率の目標値は、いまだ20歳代で30.0%、30歳代で26.4%と実現できそうにない。食べる人が増えていないにも関わらず、成長の目立つ「第3の朝食」。なかでも、その筆頭といえる「フルグラ」の2014年売上は、2011年の約4倍となる143億円にのぼっている。

「グラノーラ事業は今後も成長し、グラノーラ単体で450億円、今期からスタートする新事業『グルグラ事業』単体で100億円規模に成長させていきたいと考えています」

 伊藤秀二・カルビー株式会社代表取締役社長兼COOは今後もグラノーラ事業が高成長するとの見込みとともに、「グルグラ事業」のスタートを6月16日の新事業戦略発表会で表明した。大きな可能性をもつカテゴリだという「グルグラ事業」とは、何か。

「フルグラとヨーグルトをあわせる食べ方はそもそも、お客さん自身が発見して広めたものでした。このユーザーイノベーションを加速させる提案として『グルグラ事業』を今期よりスタートします。食物繊維が多く塩分摂取を抑えられるといった機能や強い洋風イメージがフルグラを成長させてきました。しかし結果として、販売実績が都市部中心になっています。『グルグラ事業』ではまず、機能+α、地方発や和朝食の提案をします」

 具体的には、6月24日に阪急うめだ本店にオープンする、独特の粘りを持つフジッコのカスピ海ヨーグルトとコラボレーションしたヨーグルト専門店「ヨーグラート by カスピア」への参加や、やまぐち県酪乳業のヨーグルトにフルグラを添付した「フルグラヨーグルト」を今年秋から九州地区で販売開始する。「フルグラヨーグルト」は地域限定とはいえ、カルビーブランドで初めてヨーグルト製品を販売することになる。

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