山下:見ていましたけど、負け試合が多かったですからね。今回は強かったですよね。だから、びっくりしましたよ。弱い時の全日本も知っていますから。それにぼくとしては、どうしても『スクールウォーズ』と重ねて見てしまうから、ぼくなりの実感としてすごいなって思うところはありますね。
以前、フランスで、フランスのナショナルチームではない下位のチームとやっていたんだけど、全日本はそれでも全然歯が立たなかったので、海外でラグビーを見るのはやめようと思ったからね、あまりの力の差に。もう早稲田と明治の試合だけ見ていた方が面白いなって、そういう風に思っていた時代もありましたよね、何十年か前ね(笑い)。
でも、今回の活躍を見てやればできるんだなって。諦めちゃダメなんだって思いました。南アフリカとの試合もそうだけど、最後の最後まで諦めないでやるというのは、言葉にするのは簡単だけど、そう容易なことじゃない。それを実現させたことで、見ている人に勇気と希望を与えたと思います。南アフリカ戦の最後の逆転のシーンでは、ぼくの中ではずっと『ヒーロー』(『スクールウォーズ』の主題歌)が流れていました(笑い)。
【山下真司】
1951年12月16日生まれ。山口県出身。1979年の『太陽にほえろ!』のスニーカー刑事役でテレビデビュー。主演した『スクールウォーズ』の熱血教師役で一大ブームを巻き起こし、ドラマ内の「俺はこれからお前たちを殴る」の台詞が注目を集めた。『くいしん坊!万才』で4年にわたりレギュラーを務めた。バラエティーやドラマなどで活躍している。