イチロー(いちろー)

イチローのプロフィール

イチロー
年齢:48歳
生年月日:1973年10月22日
趣味・特技:車の運転
身長:180cm
出身地:愛知県

愛工大名電から1991年にドラフト4位でオリックスに入団。「鈴木一朗」から登録名を変更した1994年に日本最多安打記録(当時)の210安打をマークして以降、7年連続首位打者に。216打席連続無三振や、史上最速の757試合で1000安打達成など、数々のプロ野球記録を塗り替えた。2001年に日本人野手として初めてメジャー挑戦。マリナーズ移籍1年目で242安打、56盗塁を記録し、新人王および年間MVPを獲得。メジャーデビューから10年連続で200安打超え、2004年には262安打を放ちMLBシーズン最多安打記録を84年ぶりに更新。日米通算4367安打は歴代最多記録としてギネス認定されるなど、数々の金字塔を打ち立てた。広大な守備範囲と強肩でも知られ、10年連続でゴールデングラブ賞を受賞。ヤンキースやマーリンズでもプレーし、2019年に現役引退した。ピッチャーとしてマウンドを踏んだこともあり、マーリンズ時代の2015年公式戦最終戦の8回からメジャー初登板。また、オリックス時代にも1996年のオールスター第2戦にリリーフ登板している。なお、「一朗」という名前だが次男。

最終更新日:2022年06月10日

イチローの最新ニュース

翌日行われた試合でもスタンドにホームランを叩き込み、大リーグ通算101号を記録。日米通算150号まであと1本に迫っている(写真/アフロ)
大谷翔平、5年目でメジャー通算100号を達成 日米を盛り上げる豪快アーチ
『スゴイ!』と現地メディアでも興奮気味に報じられたエンゼルスの大谷翔平選手が、メジャー通算100号本塁打を達成(日本時間15日)した。日本人選手では松井秀喜、イチローに続く3人目。メジャー5年目、通算459試合目での到達は、松井の米5年目636試合、イチローの米12年目1851試合と比べても最速となる。 さらに、100本塁打と250奪三振という投打の記録は野球の神様、ベーブ・ルース以来の快挙だ。翌日には、第一打席で豪快アーチをスタンドに放り込む連弾となり、思わずため息がでるほどの活躍ぶり。シーズンが始まり約2か月。まだまだ快音を響かせてくれるだろう! メジャー通算100号を放った打席。力強いスイングから放った強烈な打球は速度177km、飛距離は127mの当たりで現地は大興奮!※女性セブン2022年6月2日号
2022.05.19 16:11
俊足の森敬斗のブレイクがDeNAの機動力不足を解消するか(時事通信フォト)
DeNA森敬斗「高卒3年目の大躍進」あるか かつては松井稼頭央、西岡剛らも
 昨年、6年ぶりのセ・リーグ最下位に沈みながらも、オフに石井琢朗、斎藤隆、鈴木尚典、相川亮二という、現役時代に実績のあるOBをコーチとして招聘し、24年ぶりの優勝を目指す横浜DeNAベイスターズ。今季の注目ポイントをプロ野球担当記者が解説する。「昨年、ヤクルトが最下位から日本一になったように、各球団の戦力差はそれほどない。今年はDeNAが台風の目になると思います。昨年はオースティン、ソト、エスコバーなどの外国人選手が新型コロナウイルスによる影響で開幕に間に合わず、4月に借金15を作ってしまいましたが、その3人が戻ってきてからは立ち直った。問題は投手陣でしょう。 毎年、新星が出て来るものの、2年目に故障で離脱するケースも多い。彼らが揃って活躍すれば、“投手王国”と呼ばれる日も夢ではないのですが……。野手では信頼できる捕手の育成が重要ですし、ショートのポジションを俊足と強肩を兼ね備えた高卒3年目の森敬斗が奪えるかもチームの浮上に大きく関わると思います。スタメンで足を使える選手が少なく、機動力がここ数年の課題になっていますからね」(以下同) 2018年からDeNAのショートは、阪神からFA移籍の大和がレギュラーを確保してきた。今年34歳を迎えるベテランの力はもちろん必要だが、世代交代の時期に差し掛かっていることは否めない。2019年ドラフト1位の森は1年目の終盤に一軍昇格し、初打席で巨人のビエイラからフェンス直撃の二塁打を放った。飛躍を期待された昨年は44試合の出場に留まったが、後半戦は先発出場の機会も増え、最後の5試合もスタメンを任された。「高卒2年目の野手が活躍するのはかなり難しい。あのイチロー(オリックス)も2年目までは一軍と二軍を往復していました。しかし、3年目に200安打を打っています。城島健司(ダイエー)は1年目12試合、2年目17試合と一軍での出番は少なかったですが、3年目に規定打席に到達して3割8厘、15本塁打、68打点と開花した。 森と同じ内野手で高卒3年目にレギュラーを獲得した選手は宇野勝(中日)、松井稼頭央(西武)、西岡剛(ロッテ)、山田哲人(ヤクルト)などがいます。彼らのほとんどは前年にスタメンで試される機会が多く、一軍のレベルを実感して、自分の課題を明確にしたことで翌年の活躍につなげています」 森は昨年、前半戦終盤に初めて一軍に昇格すると、ラスト4試合は全て先発出場し、2試合でマルチ安打を記録。東京五輪開催による中断明けの後半の開幕戦でも『2番・遊撃手』で起用され、猛打賞を放った。その阪神との3連戦で13打数5安打と爆発し、そのまま大和からポジションを奪うかと思われたが、その後は当たりが止まって控えに回った。「オープン戦でどのくらいアピールできるかも大きい。イチロー、城島は3年目にオープン戦の最優秀選手(花のパ・リーグ大賞)に選ばれています。イチローは3割4分5厘、2本塁打、城島は4割1分7厘、6本塁打と打ちまくって、開幕スタメンをモノにした。西岡は5盗塁して足で魅せました。前年のロッテはチーム全体で49盗塁でリーグ5位だったため、そのインパクトは大きかった。2005年、高卒3年目の西岡がレギュラーに定着して41盗塁でタイトルを獲得し、チームの盗塁数も101と倍増。ロッテは31年ぶりの日本一に輝いています」 DeNAは昨年、チーム全体で31盗塁とリーグ最下位。盗塁王の阪神・中野拓夢の個人成績30と1つしか変わらなかった。近年、同じような状態が続いている。そんなチーム事情もあり、首脳陣は機動力不足を解消してくれそうな森の成長を望んでいるだろう。「右打席一本だった松井稼頭央はキャンプから取り組んだ左打席でも結果を残して、東尾修監督が開幕前に『50盗塁達成で100万円の特別ボーナスをポケットマネーで出す』と宣言するほど入れ込みました。そして、見事に最終戦で50盗塁を決めた。このようなプレッシャーのかかる場面を東尾監督が作り出して、乗り越えさせたことが翌年以降の連覇に結び付いた面もあるでしょう。三浦大輔監督も、森に何かしらのニンジンをぶら下げても面白いかもしれません」 若手野手のブレイクは、そのままチームの躍進につながる。高卒3年目の森がブレイクすれば、DeNAのチーム成績も大きく向上しそうだ。
2022.02.22 15:18
羽生結弦の発言は時代の変化の象徴か(北京五輪エキシビションでの演技。時事通信フォト)
羽生結弦「努力って報われない」 王、長嶋、イチローらの「努力」発言との違い
「努力って報われないなあって思いました」。北京五輪のフィギュアスケート男子シングルで、史上初の3大会金メダルを目指した羽生結弦は惜しくも4位に終わった。その試合後に述べた言葉である。 2月10日、フリーの演技終了後のインタビューで羽生は「いや、もう一生懸命、頑張りました。正直、これ以上ないくらい頑張ったと思います。報われない努力だったかもしれないですけど。でも一生懸命、頑張りました」と話した。 その後、テレビ朝日の五輪キャスターを務める松岡修造氏と対面。4回転半ジャンプについて、インタビューアーの松岡氏が「ありがとうって言いたいんですよ。お礼したい。だって、誰もトライしたことがないものにトライし続けましたよ」と感謝を述べた。すると、羽生は「ちょっと待って……ダメだ」と背を向け、「テレビの前で泣くの嫌なんだけどな。修造さんと長いからな……。悔しい」と呟いて涙を拭った。 羽生が前に向き直し、松岡氏に「苦しさの中にこのオリンピックで何を見たんですか?」と聞かれると、「そうですねえ……努力って報われないなあって思いました。僕はオリンピックで金メダルを取るために、そして4回転半を決めきるための努力を、正しい努力をしてこれたと思ってます」と答えた。スポーツライターが話す。「何を言っても、羽生選手は話題になる。それだけ注目されるのは本当に凄いこと。一挙手一投足が取り上げられるのはスターの証です。実際、前人未到の4回転半への挑戦は素晴らしかった。ただ一方で、世界を代表する選手の口から『努力って報われない』という発言を聞き、時代の変化を感じた人もいたと思います」(以下同) 羽生は今大会でメダルを逃したが、テレビやスポーツ紙などでもその挑戦を称える論調が目立った。「羽生選手はアイドル的人気がある。熱狂的なファンの中には自分の意に沿わない論調を見たり聞いたりすれば、猛抗議する人もいる。それは愛ゆえの行動だとは思います。しかし、誹謗中傷は別として、個人の意見やまっとうな論評にも過剰な反発が来るのであれば、ファン以外の人はその世界に関わらない方がいいと思ってしまう。それはフィギュア界にとっても、ファンの裾野を広げるうえでマイナスとなるのではないでしょうか」 競技が違うとはいえ、“ミスタープロ野球”の異名を取って絶大な人気を誇った長嶋茂雄や“世界のホームラン王”と呼ばれた通算868本塁打を放った王貞治でさえ、選手時代に絶不調に陥ったり、監督時代に勝てなかったりすると、マスコミに叩かれ、球場ではファンから強烈なヤジを浴びていた。「スポーツ選手は悔しさを肥やしに戦うと言われます。ファンが全てを肯定する世界を作り上げて、良い意見しか耳に入らない状態になってしまうのはマイナスだと思います。長嶋さんや王さんのような昭和の大物だけでなく、イチローさんや松井秀喜さんも公のインタビューで自らケガについて話すことはほとんどなく、打てない時に言い訳などしなかった。そして結果が出なくても、泰然自若と振る舞い、次への活力にしていました」 かつて、長嶋茂雄は「努力してますと練習を売りものにする選手はプロフェッショナルとは言えない」と努力を他人に悟られることを嫌った。王貞治は「努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない」と自分を律する名言を残している。 王を尊敬したイチローはヤンキース時代、“不惑”の40歳を迎える2013年に「努力をすれば報われると本人が思っているとしたら残念だ。それは自分以外の第三者が思うこと。もっと言うなら本人が努力だと認識しているような努力ではなく、第三者が見ていると努力に見えるが本人にとっては全くそうでない、という状態になくてはならないのではないか」と述べていた。 そして今、世界のトップレベルにある羽生から『努力って報われない』という発言が出るようになったのは、時代の変化の象徴かもしれない。
2022.02.22 14:03
MLB名物記者も興奮「新庄がビッグボスで本当にOKなの?」
MLB名物記者も興奮「新庄がビッグボスで本当にOKなの?」
 アメリカのスポーツメディアでも、北海道日本ハムの“ビッグボス”新庄剛志・監督は注目の的になっている。イチローや大谷翔平といった日本人メジャーリーガーの取材で定評のあるロサンゼルス・タイムズの名物記者ディロン・ヘルナンデス氏に聞くと、流ちょうな日本語で開口一番こう言い放った。「まずありえないこと(が起こった)。ふざけているんじゃないのか(と、思った)。あの日本で(こんなことが起こるとは)」「あの日本」とはどういう意味か。彼はこう続けた。「アメリカの場合は、(監督や選手が)ふざけていても才能があれば上にいけるが、日本はどうなんだろう? 本当に新庄監督で通用するの? これがOKなの?」 ヘルナンデス氏の母親は日本出身。言葉もそうだが、日本流の厳しい躾を受けて育ったという。日本にも何度も取材で訪れており、日本社会やいわゆる「体育会系」の世界はよく知っているからこその疑問なのだろう。監督就任はもちろん、開幕前から想像を絶する「ビッグボス・ブーム」が起きたことにも唖然としている様子だ。 確かに、新庄はイチローと同時にメジャーリーグ(MLB)に渡って活躍し、「日本人選手として初めてワールドシリーズに出た野手」にもなった。メッツ時代のバレンタイン監督をして「MLBでベストの中堅手」と言わしめた選手だ。ヘルナンデス記者は、新庄が引退した後もタレント、実業家、クリエーターとして活躍してきたこともよく知っている。 それでもなお、伝統も実績もある名門チームが、監督はおろかコーチ経験さえない新庄監督を抜擢したことに驚きが隠せない。しかもそれを日本中のファンが応援しているという現象は、同氏が20年間取材してきた日本球界で初めてのことだったという。「日本の野球はちょっと宗教っぽいところがある。例えば甲子園の高校野球だ。死に物狂いで練習し、試合に勝ち抜き、選抜されて甲子園の土を踏む。彼らは母校と地元に栄誉をもたらすために必死だ。そのプロセスが大事だし、そのなかで人間性が磨かれる。 ショウヘイが謙虚なのは、高校時代、トイレ掃除をすることで、フィールドで一番高いマウンドに立つピッチャーがどういう存在なのかを学んだからだ。ヒデキ(松井秀樹)もショウヘイも、むろん成績もすばらしいが、日本の『野球道』で体得した人間性がアメリカでもファンの好感を呼んで愛された。イチローさん(彼はイチローだけは「さん」付けにする)を見て、この人は野球以外でもきっと成功したと思う。立派なジェントルマンだ」 そのイチローの活躍が鮮烈すぎたために、MLB時代の新庄は全米メディアではあまり注目されなかったが、メッツではマイク・ピアッツァ、ジャイアンツではバリー・ボンズといった超一流選手と交友して成長し、ヘルナンデス記者は、彼が常に「チーム・ファースト」を貫き、自分が三振してもチームが勝つと大喜びする姿が印象に残っているという。「MLBはアナリティック(データ重視)で結果がすべて。結果を出せばファンは喜び、ダメだとブーイングする。それ以外のパフォーマンスにはあまり関心がないんだ。MLBのチケットは高い。家族4人で行けば、駐車料金や飲み食いを入れて、すぐ500ドルになる。だから選手には真剣で最高のプレーを求める。いい加減なプレーは許さない」 つまり、新庄の派手なパフォーマンスは、アメリカではあまり評価されていなかったというわけだ。それが、「宗教っぽい野球」を好む日本でこれほど受け入れられたことがヘルナンデス記者には驚きだったようだが、それだけに心配もしている。「アメリカ球界では『名選手は名監督にはなれない』と言われる。一流選手はみなフィジカル・ギフテッドだが、その技術をそうでない者に教え込むことはできないからだ。日本では巨人の長嶋(茂雄)、王(貞治)、原(辰徳)といったスーパースターが監督になっているが、そこは日米の大きな違いだ。新庄監督も客寄せや親会社のイメージ戦略が見え見えだが、負けが続けばバッシングされる。彼はどうしても勝たなければならない」 もっとも、破天荒な言動が目立つ新庄監督は、記者会見はじめテレビやブログでも、決して人を傷つけたり、侮辱したりはしない。政治的発言も一切しない。すべてのファンに楽しんでもらおうという気配りは、もしかするとアメリカで身につけたものかもしれない。「(MLBでは)ファンは王様だ。そしてベースボールとは選手もファンも楽しむものだということだ。ショウヘイはベースボールを楽しんでいるから二刀流もできたし、オールラウンドプレーヤーになれた。イチローさんもそうだった。だから(強打、強肩、瞬足の)イチロー二世・鈴木誠也は引っ張りダコなんだ」 はっきり言わなかったが、ヘルナンデス記者は、日本の「野球道」もメジャー流の野球観も知る新庄監督が日本球界の変革者になることを期待しているようだった。■高濱賛(在米ジャーナリスト)
2022.01.29 14:18
自らプロ野球界の盛り上げ役を買って出る新庄剛志ビッグボス(日本ハムのファンフェスティバルで挨拶する様子。時事通信フォト)
「長嶋・新庄型」と「落合・イチロー型」、球界スターのマスコミ対応の違い
 監督就任から毎日のように話題を振りまいている日本ハムの新庄剛志ビッグボス。12月6日には『しゃべくり007』(日本テレビ系)、9日には『アウト×デラックス』、12日には『中居正広のプロ野球珍プレー好プレー大賞2021』(ともにフジテレビ系)とバラエティ番組にも積極的に出演して、自らプロ野球界の盛り上げ役を買って出る。プロ野球担当記者が話す。「新庄ビッグボスの発信力は、まさに今のプロ野球界に求められていたことです。就任早々、昼間のワイドショーに取り上げられ、夜の報道番組でも時間を割かれている。近年、地上波のスポーツニュースで野球を報じる時間は年々減少していましたから、プロ野球界全体にとって喜ばしい。 バラエティ番組への出演も続々と決まっていますが、最近はテレビが番組に呼びたくなるようなキャラクターを持つ野球選手が少なかった。テレビの影響力は落ちているとはいえ、バラエティに出れば野球に興味のなかった層を取り込める。今の野球界に最も必要なのは、新規のファンを獲得することですから」(以下同) プロ野球はマスコミとともに発展してきたと言っても過言ではない。親会社に読売新聞を持つ巨人は、試合結果が翌日の新聞で大きく報じられ、日本テレビ系列でナイター中継されることで、人気を拡大していった。その際、選手の振る舞いがファンを惹きつけた。「1958年に長嶋茂雄が巨人に入団し、大学野球よりもプロ野球が注目されるようになった。長嶋は秀でた成績を残すだけでなく、ファンのことを考え、マスコミにも協力的だった。翌年入団してきた王貞治も同様です。ONは球界の見本となり、率先してファンサービスをしたし、メディアへの受け答えもしっかりしていた。 ONがやるのだから、他の選手がやらないわけにはいかない。プロ野球の発展を考える上で、人気、実力とも先頭に立つ2人の振る舞いは非常に重要だったと思います。野球選手は野球を第一に考えるが、野球に取り組むだけでもダメだと背中で教えていました」 1974年に長嶋茂雄が、1980年に王貞治が引退。それでも、プロ野球人気は落ちなかった。巨人には1981年に原辰徳が入団し、世代交代が進んでも“球界の盟主”のスターはメディアに対して紳士的に振る舞った。1993年に長嶋監督がくじで引き当てた松井秀喜も、ミスター同様、模範的な対応を見せた。“天然ボケ型”と“ツッコミ型” 一方で、1980年代以降は不勉強な記者に辛辣に当たる“求道者”たちもいた。「落合博満やイチローは本来よく喋るし、的確な質問をすれば饒舌に説明してくれる。一方で、ありきたりでつまらない問いに対しては、ちゃんと突っ込む。マスコミにも仕事に対して誠実な態度を求めた。当然のことですし、それも1つの個性でした。ただ、人気を上げていかなければならないプロ野球黎明期であれば、そうはいかなかったかもしれません」 2000年代に入ると、巨人戦の視聴率が低下。毎試合放送されていた地上波のナイター中継は年間数試合しかなくなった。その代わり、BSやCSで全球団の試合が毎日見られるようになり、巨人一辺倒の時代からファンが分散したと言われている。一方で、野球人口は年々減少しており、かつて30%を超えた日本シリーズの視聴率も1ケタに落ち込むようになり、地上波のスポーツニュースが野球に割く時間も減少した。 そんな中、日本ハムの監督に新庄ビッグボスが就任。野球に興味のない人たちにも訴えるアピール力は球界にとって朗報だろう。「もちろん“求道者”タイプも必要ですが、今の球界にはファン以外をも惹きつける“長嶋タイプ”が求められていた。いわば、“全方位型”であり、“ピエロ型”とも言えるかもしれません。1990年代の長嶋監督はまさにそんな感じでした。オフに、ゴールデン帯の2時間特番で『長嶋茂雄超偉人伝説』が放送され、『息子の一茂を後楽園球場に忘れてきた』などの天然エピソードばかり紹介されて20%近い視聴率を取ったこともあった。 新庄ビッグボスも、自分をネタにされることを嫌がらないタイプです。ボケとツッコミで言えば、長嶋・新庄は記者にボケを提供する。もちろんある程度は狙いもあるのでしょうが、それを見せない“天然ボケ型”。落合・イチローは記者に指摘を入れる“ツッコミ型”。そう分けられるかもしれません」 今オフの新庄ビッグボスは積極的にメディアに出ていくが、数年後には自分に代わるスターの出現を望んでいるだろう。「ビッグボスは選手に『そうですね』という受け答えを禁止するなど、野球だけでなく話し方の指導までしている。こんな監督は今までいなかった。野球人気を上げるためには、プレーはもちろん、言葉の力も大事になってくる。ビッグボスの元で、球界を代表する“全国区のスター”が誕生する可能性は十分あると思いますし、ビッグボスはその育成を使命と感じているでしょう」 まずは自身のパーソナリティで興味を惹きつけ、野球を好きになってもらう。バラエティ番組での新庄ビッグボスの言動も楽しみだ。
2021.12.05 02:36
原監督(左)と阿部慎之助氏(時事通信フォト)
全巨人ファンが夢見た「松井秀喜監督」消滅か OBたちが語る内幕
 リーグ3位、CSファイナルも0勝で終わった今シーズンの巨人。不満がくすぶるなか原辰徳・監督の続投が決まり、高卒2年目の秋広優人(19)の背番号が「68番」から「55番」に変更されることが報じられた。「55」といえば、松井秀喜が現役時代につけていた背番号である。これによりファン待望の監督人事、松井秀喜監督がついに完全消滅したと、球界関係者は見ている。 松井監督誕生への期待は過去にも降っては湧いてきた。かつて松井監督の機運が高まったのが、2018年オフに高橋由伸監督の3年契約が切れるタイミングだった。「松井が当時、宮崎キャンプを訪問するため来日した際に、高橋の次ということでGMや球団担当者が打診したと言われています。しかし、その時の松井は2人の幼い子供をニューヨークで育てており、環境を変えるわけにもいかなかったため実現しなかったとされています」(スポーツ紙デスク) そして今年、日本ハム・新庄剛志監督、中日・立浪和義監督に続く松井監督誕生へ期待が高まったのには、伏線もあった。 それが、松井氏が長嶋茂雄氏と王貞治氏(ソフトバンク球団会長)とともに聖火ランナーを務めた、東京五輪開会式での聖火リレーだった。「2020年にテレビ番組に出演した際に、監督就任の可能性を聞かれて、『ジャイアンツはやっぱり気になりますね。その時の状況で自分が許せばだとは思います』と前向きな発言をしました。 これには球界も松井の心情に変化があったのではと関心を向けてきた。そんな状況のなかで、恩師であるミスター(長嶋茂雄)と聖火ランナーを務め『(ミスターとの会話は)やはり野球のことが中心でした』と発言した。期待が高まるのは当然です」(同前) かねて、松井監督誕生にはミスターがカギになると言われてきた。読売関係者が語る。「松井にとってミスターはドラフトで引き当て育ててくれた大恩師です。ミスターが入院していた時に病室を見舞えた人は数少なかったが、そのうちの一人が松井だったという話もありました。ミスターの“最後の仕事”は松井監督を誕生させることと言われているほどです」ドンとの確執 そんな機運が一転、松井監督消滅説が飛び交う背景には、これまでの監督の“系譜”も関係しているという。「巨人軍監督には大きく二つの系統があるとされており、一つはV9を達成した川上哲治監督の流れと、もう一つはそのV9時代に活躍した長嶋茂雄の流れです。二大派閥とも言える系統が次の監督を送り合ってきた歴史があります。 不振にあえぎ1981年に長嶋監督からバトンタッチされたのは川上監督時代の投手コーチだった藤田元司で、川上派が政権を取り戻したとも言われていた。今回新たに3年契約を結んだ原監督も川上派とされており、引退後に一時『NHKプロ野球』の解説者になったのも川上、そして恩師と仰ぐ藤田の流れからだったとの話もあります。 全権監督として再任し、地位を確立させた原監督がいる以上、長嶋派と見られている松井が監督を継ぐことは難しい」(同前) また今回原監督が行なった組閣で“阿部慎之助次期監督”が決定的になったとも言われている。「今シーズンの10月まで二軍監督だった阿部は、『作戦兼ディフェンスチーフコーチ』という球団初のポストになったが、これは原監督の隣で帝王学を学ぶ期間ということでしょう。キャリア的に見ても松井のほうがはるかに上。世代交代した阿部以降に松井が監督になる可能性は考えにくい」(スポーツ紙記者) 今回の人事は、巨人OBから見ても複雑なようだ。巨人でセットアッパーとして活躍した前田幸長氏が語る。「原さんが3年契約で、次期監督が阿部慎之助。これが既定路線でしょうね。僕はもう松井秀喜監督はないと思います。もちろん過去には巨人もオファーを出したと思いますが、松井が受けなかったんじゃないでしょうか。松井は周囲にニューヨークでは自由に生活できるが、日本では騒がれて家族に迷惑をかけると……。プレッシャーではなく、そういった理由で監督就任を断わっていると聞いたことがある」 加えて、巨人監督人事にいまだ大きな影響力を誇る読売新聞グループの“ドン”渡邉恒雄氏との関係も大きな影を投げかけているという。別の読売関係者が語る。「松井が巨人軍の監督候補に名前が挙がり始めたのは、ヤンキースのGM特別アドバイザーに就任した2015年の頃でした。それはメジャーで野球の勉強というのが表向きの理由でしたが、メジャー移籍の時のナベツネ(渡邉恒雄)さんとの確執がまだ尾を引いているためとも言われていた。 実際、ナベツネさんはラジオ番組で『松井とイチローだったら、指導者としてどっちが欲しいか』という質問に対して、『イチローだね』と迷わず答えるほどですからね」松井にやってもらいたい 松井監督誕生はやはり夢のままなのか。そこに寂しさを感じる球団OBは少なくない。前出・前田氏は「正直なところ、ぼくは松井監督を見たかったですね。あれだけの人気選手だし、実績も申し分がない。でももうないのかな」と寂しそうに語る。 V9の前半の巨人投手陣を支え、引退後はスカウトなどを歴任した城之内邦雄氏もこう言う。「もう難しいのは分かっているけど、巨人の伝統を知っている松井に監督をやってもらいたいし、そのために日本で野球を見てほしい。2~3年巨人のコーチをやったうえで、監督になってぜひ巨人の野球を変えてほしいと今でも思っています」 川上監督のもとでコーチ兼任選手としてV9の礎を築き、巨人引退後は低迷するヤクルトや西武を日本一に導いた名将・広岡達朗氏がこう嘆息する。「今の巨人に球界の盟主の影はもうないですよ。日本シリーズで負けたら監督はクビというのが、巨人の古き良き伝統なんです。 それがソフトバンクに2年連続、それも1勝もできないで敗北したのにまだ原は生き残っている。今年はリーグ優勝もできず、CSファイナルでヤクルトに1勝もできない。その指揮官と3年契約を結ぶフロントもフロントですよ。 本来なら実力と実績があり確かな理論を持っている人が監督をやるべきだけど、松井が監督になるとしても支えることができるコーチが見当たらない。今の巨人は目指すべき監督像とどんどん違う方向に行っていると思うね」 球団OBやファンが待望する「松井秀喜監督」はこのまま夢と消えてしまうのか。※週刊ポスト2021年12月10日号
2021.12.02 16:24

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