この騒動を、西村氏はどう考えるのか。改めて話を聞くと、「どうとも思わないです」ときっぱり。
「僕の意見としてはそう思うってだけで、批判的な人とは議論しても噛み合わないのは当然のこと。ただ男女同権をワイドに尊重していれば、女が男をブスというのはいいけど、その逆はいけないという理屈は成り立たない。女も男も他人からの評価を気にし過ぎなんじゃないですかね。
ブスの親だって本当は、自分の娘がブスだったら、小さいうちから親がブスっていったほうがいい。そういうことをオープンにいいながら、愛情を持って育てればひねくれた子供には育たないし。変に隠してキラキラした服を与えるよりは、おまえはブスなんだよって認識させた上で普通の服着せたほうがブスにとってはいいってことに、親が気づかないといけない」
もう一つ、西村氏に対する「お前がいうな」というツッコミにはどう応えるのか。
「自分がブ男だと思ったことは一度もありませんね。自信や自惚れといったことではなく、小説書きとしての信念があれば、そんなことは一切が無意味。
女性だって信念を持っていれば、周りから何をいわれても苦に思ったり気にしたりする必要はない。ブスといわれても自信を持っていて自分は美人だと思うなら、それでいいじゃないですか」
もしかしたら、西村氏の「ブスはコスプレするな」発言で騒ぐほうが、自意識過剰なのかもしれない。
世の女性たちよ、来年のハロウィンでは、西村氏に「ブス」といわれるのは覚悟の上で、「信念」を持って堂々とコスプレしようではないか。
※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号