一方、コールドスネアは出血がなく実施できた。2010年からは、プロポフォールとコールドスネアを組み合わせた大腸内視鏡検査と治療を実施している。
「予約なしでも、朝食抜きで午前10時までに来院していただくと最大5時間以内で洗腸ができます。すべての方が3時頃までには検査を開始できます。1センチ以下のポリープ切除であれば、複数個切除をしても、約30分で終わります。検査後1時間ほど安静にしていただければ、車を運転して帰宅していただくことも可能です」(堀内センター長)
現在、予約なしが約4割だが、すべて午後5時30分までに終了する。コールドスネア専用の器具が2013年に保険収載(ほけんしゅうさい)され、この施設では、年間1万7000件の検査と治療を実施している。
これまで抗凝固剤服用患者は、事前に薬を止めて検査しなければならなかったが、コールドスネアは、薬を止めずに高齢者でも検査と治療が同時にできるのが強みだ。
■取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2015年12月25日号