郭、徐両氏はともに軍内で絶大な人事権をもっており、軍内で昇進するには両氏を通さないと実現しないといわれてきた。当時、両氏とともに軍事委副主席を務めていたのが習近平国家主席で、両者の汚職を苦々しくみていた。しかし、両者は軍内では習氏の先輩であり、習氏自身がまだ最高指導者ではなかったため、何もできなかったという事情があった。
また、両者とも江氏の腹心であり、上海閥の最高幹部だったことも習氏が手出しできなかった大きな理由だったが、習氏が最高指導者に就任すると、まもなく両者を逮捕することになった。
田氏も両者に連なる上海閥の一員だけに、来年秋の党大会を控えて、習氏が軍内の上海閥の残党の排除に乗り出したとの見方が浮上している。