国内

神社本庁の集金システム 全国約8万の神社から10億円の収入

「神宮大麻」の初穂料の半額は伊勢神宮へ

 いま、「神社本庁」の存在感が急激に増している。安倍政権と密接な「日本会議」より先鋭的な思想を持つとされ、その関連団体「神道政治連盟国会議員懇談会」には300人以上の国会議員が加盟している。

 八幡神社の初詣でお札を買ったら、「天照皇大神宮」の文字。違う氏神を祀っている神社なのになぜなのか。そこには全国の97%の神社を包括する神社本庁を中心とした組織構造がある。

 神社本庁は全国約7万9000社の神社を包括し、それらは「被包括神社」と呼ばれる。戦前の神社界には「社格」制度があり明確な序列があった。その名残から、中でも旧社格制度で格の高かった神社や規模の大きい約350社が「別表神社」として規定されている。

 また別表神社の中には、祭礼の際に天皇から勅使が遣わされる神社として「勅祭社」がある。16ある勅祭社だが、靖国神社だけはその性質から神社本庁に包括されない「単立神社」となっている。

 神社本庁は各都道府県にひとつずつ、各神社との間の事務を代行する神社庁、市町村にその支部を設置している。各神社が日常の仕事以外に本庁と結びつくのは「神宮大麻」とその“代金”のやり取りが挙げられる。

 各神社には毎年、「天照皇大神宮」と書かれた神札が頒布される。これを神宮大麻という。「神宮」とは神社本庁が本宗と仰ぐ伊勢神宮を指す。神宮大麻は伊勢神宮の神札であり、伊勢神宮しか発行できない。これを各神社が代行して“委託販売”している格好だ(初穂料は神社によって異なることがあるが800円のケースが多い)。

 各神社は神宮大麻を“販売”し、その“売り上げ”総額をまずは伊勢神宮に納める。伊勢神宮はその金額の半分を収入とし、残りの半分を神社本庁に交付(本宗交付金)する。神社本庁はこの金額に多少増額させた額を各神社に配分している(本宗神徳宣揚費)。

 つまり神宮大麻一体あたり800円なら、400円強が回り回って各神社の取り分となる。ただし、これは全国一律ではなく3割程度しか入ってこない神社もあるようだ。

トピックス

米倉涼子(時事通信フォト)
「何か大変なことが起きているのでは…」米倉涼子、違約金の可能性を承知で自らアンバサダー就任のキャンセルを申し出か…関係者に広がる不安がる声
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を視察された天皇皇后両陛下(2025年10月6日、撮影/JMPA)
《2回目の万博で魅せた》皇后雅子さまの気品を感じさせるロイヤルブルーコーデ ホワイトと組み合わせて重厚感を軽減
群馬県前橋市の小川晶市長(共同通信社)
「ドデカいタケノコを満面の笑顔で抱えて」「両手に立派な赤ダイコン」前橋・小川晶市長の農産物への“並々ならぬ愛”《父親が農民運動のリーダー》
NEWSポストセブン
萩生田光一元政調会長が幹事長代行へ起用(時事通信フォト)
《SNSで非難轟々》“裏金議員”萩生田光一氏が党執行部入りの背景 永田町関係者が明かす“総裁選での暗闘”と「香水がとてもいい香り」の珍評価
NEWSポストセブン
巨人の阿部慎之助監督(左)とDeNAの三浦大輔監督
セ2位DeNA・三浦監督は勇退で3位巨人・阿部監督は続投でいいのか? 御意見番・広岡達朗氏は「三浦は偉い」「阿部は三浦が辞めた意味すらわかっていないんじゃないか」
週刊ポスト
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(共同通信)
《やる気スイッチ講師がわいせつ再逮捕》元同僚が証言、石田親一容疑者が10年前から見せていた“事件の兆候”「お気に入りの女子生徒と連絡先を交換」「担当は女子ばかり」
NEWSポストセブン
“ATSUSHIものまね芸人”として活動するRYO
【渦中のRYOを直撃】「売名じゃない」橋幸夫さん通夜参列で炎上の“ATSUSHIものまね芸人”が明かした「反省」と「今後」…「100:0で僕が悪者になっている」との弁も
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月7日、撮影/JMPA)
《再販後完売》佳子さま、ブラジルで着用された5万9400円ワンピをお召しに エレガントな絵柄に優しいカラーで”交流”にぴったりな一着
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷が“即帰宅”した理由とは
《ベイビーを連れて観戦》「同僚も驚く即帰宅」真美子さんが奥様会の“お祝い写真”に映らなかった理由…大谷翔平が見計らう“愛娘お披露目のタイミング”
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《山瀬まみが7ヶ月間のリハビリ生活》休養前に目撃した“スタッフに荷物を手伝われるホッソリ姿”…がん手術後に脳梗塞発症でICUに
NEWSポストセブン
歴史ある慶應ボート部が無期限で活動休止になったことがわかった(右・Instagramより)
《慶應体育会ボート部が無期限活動休止に》部員に浮上した性行為盗撮疑惑、ヘッドフォン盗難、居酒屋で泥酔大暴れも… ボート部関係者は「風紀は乱れに乱れていた」と証言
NEWSポストセブン
京都を訪問された天皇皇后両陛下(2025年10月4日、撮影/JMPA)
《一枚で雰囲気がガラリ》「目を奪われる」皇后雅子さまの花柄スカーフが話題に 植物園にぴったりの装い
NEWSポストセブン