芸能

『真田丸』出演・哀川翔 現場でクワガタ捕まえる

後藤又兵衛を演じる哀川翔

 とうとう終盤・大坂の陣編に突入し、クライマックスを迎えるNHK大河ドラマ『真田丸』。大坂の陣で豊臣軍の主力となった大坂牢人五人衆の1人で、真田幸村(堺雅人)の最大の理解者である後藤又兵衛(基次)を演じる哀川翔(55才)が、自身の演技や撮影現場のエピソードなどについて語った。

――大河ドラマのオファーが来たのは、いつですか?

哀川:昨年の秋くらいに、たまたま三谷(幸喜)さんとテレビの収録が一緒になる機会があって、「いい役だから大河やってよ、哀川君」って言われたんです。「いい役だったらいいよ」って答えました(笑い)。その時はまだ、又兵衛とは言われていませんでしたね。

――又兵衛の縁の地を回られたそうですね。

哀川:はい。11月くらいに放送予定の、テレビ番組の企画でした。関ヶ原に行って、黒田藩の陣地と三成の陣地、両方から眺めてきましたよ。それから大坂城を見て、真田丸の跡地も見ました。そして又兵衛の出生の地の兵庫県姫路市に行って、そこで後藤家の25代目のご子息に会いました。さらに福岡県にある又兵衛が城主だった大隈城跡に行ってきました。

 地元の人の又兵衛愛が半端じゃないんです。昨日までそこで生きていた人のような、「隣のおじちゃんがね」という感じで、「後藤又兵衛がね」って話しているんです。それくらい愛されていました(笑い)。

 そこには、単に戦好きだけではない又兵衛の魅力が隠されているんじゃないかなと思いました。地元の人の話と台本を照らし合わせて、又兵衛像が深く思い描けたので、事前に縁の地を見て回れたのは良かったです。

――又兵衛の魅力は?

哀川:義理堅いんですよね。なぜ大隈城と1万6000石を捨てて、黒田家から出奔したのか、そこにも面白い謎が隠されていると思います。黒田長政の奉公構(他家に再仕官ができなくなる刑罰)の措置のため、居場所がなくなった状況ではあったと思うんですけど、旅先で又兵衛を囲う人間が出てくるんです。追い詰められた感はあるんですけど、又兵衛はいろんな人と出会いながら、大坂城に入ったと思います。

――『真田丸』の大坂の陣では、五人衆がなかなか集まりませんね。

哀川:バラバラもいいところです(笑い)。だけど、この戦に勝つと最後まで信じ切っていた5人です。折れそうになることもあるんですけど、仲の悪さが発破をかけて、最終的に戦に向かっているように感じられました。

 五人衆は家族や家来など、みんなそれぞれ引きずっているものがあるんですけど、又兵衛にはないんですね。単独で大坂城に来て、そこに集まってきた牢人(主家を自ら去ったり、失ったりした武士)たちを束ねていますから。大きな流れを幸村が作ったとしたら、又兵衛はそこからこぼれた細かいトラブルを補う役割をしていたように感じます。

――最初は幸村に対して反発していましたが、結束していきます。どこで又兵衛の気持ちが変わった?

関連キーワード

関連記事

トピックス

主演映画『碁盤斬り』で時代劇に挑戦
【主演映画『碁盤斬り』で武士役】草なぎ剛、“笠”が似合うと自画自賛「江戸時代に生まれていたら、もっと人気が出たんじゃないかな」
女性セブン
かつて問題になったジュキヤのYouTube(同氏チャンネルより。現在は削除)
《チャンネル全削除》登録者250万人のYouTuber・ジュキヤ、女児へのわいせつ表現など「性暴力をコンテンツ化」にGoogle日本法人が行なっていた「事前警告」
NEWSポストセブン
水卜麻美アナ
日テレ・水卜麻美アナ、ごぼう抜きの超スピード出世でも防げないフリー転身 年収2億円超えは確実、俳優夫とのすれ違いを回避できるメリットも
NEWSポストセブン
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
電撃閉校した愛知
《100万円払って返金は5万円》「新年度を待ったのでは」愛知中央美容専門学校の関係者を直撃、苦学生の味方のはずが……電撃閉校の背景
NEWSポストセブン
遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜の罪で親類の女性が起訴された
「ペンをしっかり握って!」遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜……親戚の女がブラジルメディアインタビューに「私はモンスターではない」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
”うめつば”の愛称で親しまれた梅田直樹さん(41)と益若つばささん(38)
《益若つばさの元夫・梅田直樹の今》恋人とは「お別れしました」本人が語った新生活と「元妻との関係」
NEWSポストセブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン