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ゆるキャラ 新世代はキモくて可愛いハイブリッド型

キモかわいいメロン熊も最近はかわいいだけのバージョンがある(公式ブログより)


 最近の傾向として顕著なのは、見た目はカワイイのに、SNSでは一癖あるタイプのキャラクターたちだ。

「ゆるキャラ、ご当地キャラのコアターゲットは30~50代です。大人に人気が出たほうがグッズが売れ、イベントでも人が集まりやすくなります。また、個性を出さないとファンがつかないこともあって、一時はメロン熊やにしこくん、ずーしーほっきーなど、気持ち悪いような見た目のキモカワ系キャラクターが増えたこともありました。でも、キモカワ系だと受け入れられる人が限られます。そのため、メロン熊も穏やかなバージョンをつくって使い分けるようにななったのではないでしょうか。

 今では第一印象はあくまでカワイイ、でも中味はエッジが効いている、かわいさとキモキャラのハイブリッドキャラクターが増えています。しんじょう君のブログやSNSなどは典型的ですし、北海道で人気のジンギスカンのジンくんもそうですね」(前出・犬山さん)

 しんじょう君のブログをみると、歌手の大森靖子やアニメなどの話題をそれとなくちりばめたり、ふるさと納税の宣伝ブログ記事では、有名テレビ番組を大胆な解釈でパロディにしている。ジンギスカンのジンくんは、ジンギスカン鍋をかぶった羊の姿はとても愛らしいが、自分が食べられる鍋をかぶっているので、少し考えるとシュールな出で立ちだ。どちらも、子どもより大人が喜びそうな内容だ。

 地域密着型やSNSの使い方など、まるでアイドルのように多種多様な個性を抱えるキャラクターの世界だが、決定的な違いがある。

「アイドルは何年か活動すると卒業したり引退したりする人が多いですが、キャラクターの場合は、人気が定着するとずっと活動し続けるので世代交代がありません。長く活動を続けるほど人気が伸びてゆく面もあるので、長く愛されるジャンルとしてゆるキャラ、ご当地キャラの世界は続いてゆくでしょう」(前出・犬山さん)

 アイドルのようにスキャンダルに見舞われる可能性が低いのも、ファンにとっては安心して応援できる対象なのかもしれない。

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