元氏はとにかく野球好きで、毎日のように球団事務所に顔を出し、二軍の試合にまで視察に訪れ、選手の契約更改にまで目を光らせているという。
「広島は親会社がなく独立採算制のため、黒田博樹に6億円の年俸を払うなど本来なら考えられない。しかし、メジャーの22億円を蹴って広島に戻るという男気にオーナーが感動したから実現した。そうした熱い姿勢が広島を強くしたのではないか」(同前)
現在は甥の一宏氏がオーナー代行を務める。グッズ開発やスタジアムのイベント強化などでカープ人気上昇に成果を上げ、将来、オーナーになることが確実視されている。
松田家は「マツダ創業家」から、「カープ創業家」に見事に“転身”したのである。
※週刊ポスト2017年1月1・6日号