確かに都知事選で、石原慎太郎氏から「年増の厚化粧」とこき下ろされたり、知事就任後は都議会議長から写真撮影を拒否されるなど、彼女は旧態依然とした男社会からひどい仕打ちを受け続け、そのたびに果敢に闘い、「緑のジャンヌ・ダルク」と呼ばれ支持されてきた。
だが今回の選挙では、小池氏自身が「権力者」のようになったと三浦さんが続ける。
「新党に入ることを希望した国会議員を排除したり、若狭勝さんや細野豪志さんといった側近をこき下ろすような姿があらわになり、“権力をふるっている感”が小池さんの持つ『弱者イメージ』とそぐわなくなった。マスコミの報道もその実態を伝えるようになり、人々は、“あれ、おかしいぞ”という疑念を抱くようになりました。小池さんにとっては大きな誤算だったはずです」
小池氏自身が嫌っていた“男”と同じ闘い方を始めた時、ファンはあっという間にアンチへと変わったのだ。
「媚びすぎず、女を捨てない面に憧れていたけど、実際は役に立つ男をその都度、使い切る、従来の“悪徳政治家”みたいでガッカリ」(42才・会社員)
「彼女は結局、『女帝』になりたいのかも。政治家というより“政治家を振り回す女”という感じ」(53才・主婦)
前出の三浦さんの話。
「小池さんへの期待が大きかっただけに、失望でムードが一変するのも早かった。もともと小池さんは空気を読むのに長けているけど政策に詳しいわけではない。今回の公約もおいしいところどり。政策的な未熟さが露呈したことも失速の大きな理由でしょう」
こうして彼女は「緑のたぬき」と呼ばれるようになった。
※女性セブン2017年11月2日号