フォロワーが多い複数のタレントやモデルが、あるサプリメントを使用する写真を次々とインスタに投稿した。その投稿にはハッシュタグ「#PR」や「#Ad」といった、運営側が広告に添付するよう推奨しているタグは使用されていなかった。サプリメントについての投稿が偶然にしては多すぎること、インスタグラムでの有名人ばかりが利用していることなどが不自然だと、一連の投稿はステマではないかとの疑惑がネット上で広がった。

 さらに8月には、フォロワー2万人超のダイエット中のインスタグラマーが、あるメディア運営会社の社員だったことが発覚。自社が運営する青汁情報サイトへ誘導するため、身分を伏せ、広告だということを明示せずにインスタグラムを運用していたことが明るみに出て炎上した。会社は事実関係を認めて謝罪、インスタグラムのアカウントを削除し、情報サイトも閉鎖された。

「ブログと違って、インスタはモデルやタレント個人が勝手にやっている、というイメージがありますよね? ステマ業者が我々事務所を通さず、モデルやタレント個人に持ちかける場合もあるのでなんとも言えませんが、読者モデルなどは少なくない人たちがインスタでステマをして、いくばくかのギャラをもらっているようです」(前出のマネージャー)

 いまのところ、インスタのステマ疑惑は疑惑で終わっているものが多い。しかし露骨な投稿が増えれば当然、モデルやタレントの誰々が「ステマしている」などと、あっという間に噂は広がる。そうなればインチキなイメージが付きまとい、読者やファンは減る。人気が減れば仕事がなくなり、もはやまともな手段では収入が得られなくなる。こうした負のスパイラルに陥る元モデルやタレントもいるという。

 もっとも、若い女性たちが簡単に、分かり易すぎる「ステマ」に引っかかるような時代でもない。ユーザーのネットリテラシーは数年前よりも確実に上がっているにも関わらず、未だこのような稚拙なやり方しかできない業者、モデルやタレントは当然のように淘汰されてゆくだろう。

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