「喫煙や万引といった犯罪行為を強要し、その映像をスマホで撮影するんです。刃向かったり逃げたりしたら、その動画をネット上に拡散すると脅す。被害生徒にとっては24時間一時も心が休まらない精神的苦痛になります。いじめから逃れることもできず、ますます状況が悪化していく。すると、残された唯一の救いの道が、自殺になってしまうんです」(教育委員会関係者)

 今回、多くの現役教員から話を聞いた。いじめ問題に真摯に取り組む教員がいる一方、「うちの学校にはいじめはない」と楽観的に語る教員も多かった。

「私立の名門といわれる学校ですし、いいところのおうちの子も多いので、いじめの心配はありません」

 そう胸を張る教員もいた。だが、果たして本当にそうだろうか。

 前出の文科省の調査では、全体の3割にも及ぶ学校が「1件もいじめを認知していない」と回答している。さらにいえば、同調査の244人という自殺者の数にもある疑念がわく。

「警察庁が発表した同期間の児童生徒の自殺者数は、320人とされているんです。あくまで学校側からの聞き取りのみに頼っている文科省の調査結果と、70人以上の乖離がある。これはつまり、学校が把握できていない自殺があるか、または自殺を意識的に隠そうとしていることを指しています」(全国紙記者)

※女性セブン2017年11月16日号

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