「先生には、晩婚タイプなので焦らないように、と諭されているんです。40歳までにはちゃんとできるからと。正直、気持ち的には焦っていますけど、行動は焦らないようにしなくちゃ……。いま、運気を上げるために引越し、というか、一人暮らしを勧められているんですよ。この年で、結婚もしていないのに今更一人暮らしを始めるというのは、両親にも反対されそうだし、経済的にもキツイので迷っています……」
◆占い師と会話するんじゃなくて、相手の男と会話すべき
迷いの多い理子だが、実は、派遣先の会社に気になる男性がいるのだという。
「秋ごろ、私のいる部署に異動してきた40歳の男性です。バツイチで、彼女はいるんですが、あまり上手くいってないらしくて。あるとき、たまたま帰りの時間が一緒になって、方向も一緒だから、いっぱい飲んで帰ろうよという流れになったんですよ。ごく自然に。そうしたら思った以上に話しやすくて、婚活がうまくいないことや、占いにはまっていることも、ついつい喋っちゃいました」
その後、仕事帰りにたまに飲みに行く間柄になった。
「一緒にいてラクなんです。私は男性の前だと、どうしても身構えてしまうところがあるんですが、そういうのがなくて。ただ、まだ若い彼女さんとの付き合いは続いているようだし、私のことをどう思っているのかはわからなくて……」
早速、占い師に相談したところ、相性はいいと太鼓判を押された。友人関係から恋人に発展する可能性はあるから、「頑張れ」と発破をかけられたのだ。
「でも彼は、私の占い好きをあまり良いと思ってないようなんです。それはプチ洗脳だ、占い師に使うお金があるなら、美容や合コンに使ったほうがいいって。極め付きは、『占いに頼ってるからリコちゃんは結婚できないんだよ』っていわれたんですよね。元彼とのことだって、結婚する気があるのか、ちゃんと問いただすべきだったと。占い師と会話するんじゃなくて、相手の男と会話すべきだって。
それもそうだなと、腑に落ちた反面、自己否定されたような気がしました」
傷心した理子は、最近、40歳男性と距離を置き始めたという。
「なかなか変化がないので、来年、引っ越そうかなと考えています。やっぱり動くのが大事かなと。占いに頼りすぎてはいけないんでしょうけど、一人よがりになるのもダメだと思うので、私なりに占いと付き合っていきたいと思います。でも今後、男の人には、占い好きは黙っておきたい(笑)」
信じるものは救われる、のか。かくして理子の婚活は続く。