「降圧剤で血圧を20mmHg以上下げると、血流が悪くなって血栓を生じ、血管を詰まらせて脳梗塞を引き起こす怖れがあります。他にも薬がもたらす低血圧により、ふらつきや転倒、入浴中の溺死や交通事故などを引き起こすリスクがある。また最近の研究では、脳内の活動が阻害され、高齢女性の認知能力低下の発症率が1.3倍になると指摘されています」(前出・大櫛氏)
減塩が命を脅かす可能性も指摘されている。米ラッシュ大学メディカルセンターのダッキー博士の研究では、833人の心臓病患者について調査したところ、減塩食療法を受けている患者は、受けていない患者に比べて死亡リスクが69%、入院リスクが68%高かった。
つまるところ、降圧剤は万能どころか長期にわたる服用が前提となり、様々なリスクが指摘される。
※週刊ポスト2017年12月22日号