「私の歌作りは、必ず詞を先行して作りました。どんなテーマを歌にするか、それが大切でした。テーマが決まればどういう切り口にするか、作家とは大いに議論したものです。子供の頃は意識していなくても、今でも心に残って、“あれって『ポンキッキ』の歌だったんだ”と思ってくれる人が多いのは、努力が報われたようでうれしいですよね」(小島さん)
子供ウケする曲を生み出す一方で、ビートルズや吉田拓郎といった大物ミュージシャンを数多く起用したのも『ポンキッキ』の特長である。小島さんはこう明かす。
「やはり家族そろって見ることができる番組こそが理想の子供番組です。素材が本物でなければ大人は退屈してしまう。だから子供の曲ばかりではなく、大人の曲も流しました。でも、家族みんなで聴いた曲は、子供の心の栄養となり、いつまで経っても覚えているものです。時代にそぐわないかもしれませんが、本当にいい番組を一家団欒で見ることは大切なことだと思うんです。だからこそ、現在の状況は残念でなりません…」
※女性セブン2018年3月22日号