国内

戦後に元号廃止の危機 「昭和」は法的根拠なく32年使われた

作家・藤井青銅氏

 政府は「新元号」の発表時期を、代替わり直前の2019年4月と定めた。平成との“二重権威”が生じるのを防ぐため、ぎりぎりまで遅らせることにしたという。改元は、歴史の転換点という位置づけなのである。

 だが実は歴史を振り返ると、元号は今ほど大事にされておらず、“えっ、そんな理由で?”と思ってしまうような改元が繰り返された時代があった。著書『「日本の伝統」の正体』が話題を呼ぶ作家・藤井青銅氏が、元号にまつわる“ざんねんな歴史”を詳らかにする。

 * * *
 元号がなかった時代や空白期間は暦を「十干十二支」で表わしていた。

 中国伝来だが、「十干」とは甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸、「十二支」とは子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥で、この2つを組み合わせた。例えば、1年目は「甲子(甲のネズミ年)」、11年目は「甲戌」、60年目は「癸亥」と60年で一周する。これが還暦である。

 これの58年目に「辛酉」(辛のトリ年)があるが、平安時代に文章博士の三善清行が、「中国では、辛酉の年に天下がひっくり返るといわれている」と唱え、縁起が悪いので「辛酉」の年は必ず改元することになった。

 ほぼ同じ理由で、1年目の「甲子」の年も改元することに。1番目と58番目だが、60年周期なので3年しか離れていない。

関連記事

トピックス

撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月13日、公職選挙法違反の疑いで家宅捜索を受けた黒川邦彦代表(45)と根本良輔幹事長(29)
《つばさの党にガサ入れ》「捕まらないでしょ」黒川敦彦代表らが CIA音頭に続き5股不倫ヤジ…活動家の「逮捕への覚悟」
NEWSポストセブン
今年は渋野日向子にとってパリ五輪以上に重要な局面が(Getty Images)
【女子ゴルフ・渋野日向子が迎える正念場】“パリ五輪より大事な戦い”に向けて“売れっ子”にコーチングを依頼
週刊ポスト
テレビ朝日に1977年に入社した南美希子さん(左)、2000年入社の石井希和アナ
元テレビ朝日・南美希子さん&石井希和さんが振り返る新人アナウンサー時代 「同期9人と過ごす楽しい毎日」「甲子園リポートの緊張感」
週刊ポスト
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
AKB48の元メンバー・篠田麻里子(ドラマ公式Xより)
【完全復帰へ一直線】不倫妻役の体当たり演技で話題の篠田麻里子 ベージュニットで登場した渋谷の夜
NEWSポストセブン
”うめつば”の愛称で親しまれた梅田直樹さん(41)と益若つばささん(38)
《益若つばさの元夫・梅田直樹の今》恋人とは「お別れしました」本人が語った新生活と「元妻との関係」
NEWSポストセブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン