国際情報

習近平のポスターにインクかけた女性 精神科病院入院の波紋

ポスターにインクをかけたら…?

 中国の上海で今月初め、「習近平の独裁には反対です」などと叫び、街頭の習氏の肖像画入りポスターに黒インクをかけた様子を中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」に生配信した上海在住の女性が突然姿を消した。警察に逮捕されたとみられていたが、故郷の湖南省の精神科病院に強制的に入院させられていたことが明らかになった。

 これについて、ネット上では「本当の患者は入院させずにほったらかしだが、当局に都合が悪い健常者は逆に精神科病院に強制入院というのが、中国の実態だ」との書き込みがみられる。米政府系報道機関「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」が報じた。

 この女性は会社員の董瑶ケイ(王へんに京)さん(29歳)。董さんが習近平国家主席の肖像画に黒インクをかけた動画は微博上でシェアされ、瞬く間にネット上で拡散した。

 その後、董さんは微博上で、「自宅のドアの外に制服姿の警官数人がいます」などと報告したあと、音信を断った。それとほぼ同時に、董さんのウェイボ自体が削除され、董さんの電話番号も不通状態になったという。

 ネット上では「中国は人民のもの。共産党のものではない!」「共産党の暴政は許せない。習近平よ、董さんを解放せよ。言論の自由は犯罪ではない」などとの書き込みが相次いだ。その後、「インクをかけるのは董さん1人ではない。団結をみせる」などの声が寄せられ、中国各地で習氏のポスターに墨汁やインクがかけられる行為が相次いだ。

 このため、中国共産党中央弁公庁は地方の党機関に対して、街頭や建物内にある習氏の肖像画入りのポスターや掲示板、宣伝塔、彫像などを撤去する指示を出した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

勝負強さは健在のDeNA筒香嘉智(時事通信フォト)
DeNA筒香嘉智、日本復帰で即大活躍のウラにチームメイトの“粋な計らい” 主砲・牧秀悟が音頭を取った「チャラい歓迎」
週刊ポスト
『虎に翼』の公式Xより
ドラマ通が選ぶ「最高の弁護士ドラマ」ランキング 圧倒的1位は『リーガル・ハイ』、キャラクターの濃さも話の密度も圧倒的
女性セブン
羽生結弦のライバルであるチェンが衝撃論文
《羽生結弦の永遠のライバル》ネイサン・チェンが衝撃の卒業論文 題材は羽生と同じくフィギュアスケートでも視点は正反対
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン