ちなみに10年前、2008年の数字を見ると、より危険水域に近かったのは実はオレンジの473円だったが、2017年には524円。なんとか持ちこたえている。今後もオレンジの奮闘に期待したい。
ほか、危険水域予備軍としては、しじみ362円→305円、白菜漬け574円→471円、干ししいたけ510円→377円あたりもやや微妙なのかもしれないが、二枚貝や漬け物は「日本食」の文化においては重要な食べ物。干ししいたけも出汁や煮物には欠かせない。うかつに項目をまとめるわけにはいかないはずだ。
ちなみに食品関連で名称が消滅する可能性のある項目がもうひとつある。スパゲッティである。実はこの項目には「スパゲッティのほか、マカロニやペンネなど」のショートパスタも含むと言い、「これらを総称した、より適切な名称とするため」に「パスタ」に変更されるというのだ。
食品以外もライフスタイルの変化に応じて、さまざまなジャンルで変化が見て取れる。「食卓セット」「応接セット」が「テーブル・ソファー」に統合される。理由は「リビング(居間)とダイニング(食卓)兼用の製品が存在するなど,両者の境界区分は必ずしも明確ではなく,現行2品目 の用途を踏まえた正確な把握が困難になってきているため」というもの。ほか「装身具」→「アクセサリー」、「移動電話」→「携帯電話」のように、遅まきながら呼称のアップデートを行う項目もある。
意見の提出期間は、2019年1月24日(木曜日)から2019年2月22日(金曜日)まで。意見募集発表から締め切りまで約1か月としっかり期間も取られていて「募集即締切」と揶揄されることもあるパブリックコメント。電子政府の総合窓口(e-Gov)などから提出できる。