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在宅ワーク拡大とともに浸透する「Zoom飲み会」の注意点

新型コロナウイルス対策で自宅からテレワークで会議に参加する熊本市の大西一史市長(時事通信フォト)

新型コロナウイルス対策で自宅からテレワークで会議に参加する熊本市の大西一史市長(時事通信フォト)

◆安価で自由度高く「ながら」OK、多いメリット

 外出しづらく他人と会うことを制限されているストレスは大きく、他の人と会ったり話したりしたい欲求を抱えている人は多い。Zoom飲み会に代表されるオンライン飲み会が流行した理由は、人とコミュニケーションしたいという人間の根源的な欲求を満たしてくれたからだ。

 Zoom飲み会にはメリットが多い。まず、食べ物や飲み物などは各自で用意すればいいので、自由度が高く、居酒屋などに集まることと比べると実に安上がりだ。親しい相手となら、部屋着やすっぴんのまま参加するのも可能だし、外での飲み会と違って移動時間などを考える必要があまりないため、日程調整が容易で参加もしやすい。終電が関係ないため、その意味でもやりやすいはずだ。

 合間にパソコンをいじったり家事をするなどの、「ながら飲み」もできる。途中で席を立っても特に不都合がないので、その場に縛られない良さもあるだろう。

◆会話は一つ、セキュリティにも注意を

 いいところばかりのように見えるZoom飲み会だが、もちろんデメリットもある。

 これまでWEB会議サービスをあまり利用した経験がなく慣れない人達のリテラシーは、それほど高くない。急速に利用者を増やしたZoomについては、これまで聞いたことがなかったとか、他のサービスも含めてビデオ通話をしたことがないという人も少なくない。普段からスマホやアプリなどを使いこなしていない人には、心理的にも物理的にも始めるまでのハードルが高いようだ。

 また、ビデオ会議は動画のやりとりなので通信量がかさんでしまうため、Wi-Fi(無線LAN)環境が必要だが、スマホ回線の契約のみという人もいる。それではあっという間に1ヶ月の容量上限に達してしまうだろう。また自宅で行うため、小さな子供がいるとビデオ通話に乱入されるなど、「子どもが起きている時間には参加が難しい」という人も少なくなかった。

 一般の飲み会の場合、テーブルのこちらとあちらで違う話が同時にすすむのは普通だが、Zoom飲み会の場合は複数の話題を同時にやり取りすることはできず、話題はその時々で一つに絞られる。そのためか、「しっかり話をするので、気軽な飲み会のはずが集中力が必要で疲れた」という声も聞いた。また、終電などがないため、終わるきっかけがなく長くなりやすいようで、「午前2時まで話した」という人もいた。

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