芸能

急逝・中尾彬さん 萬田久子、名取裕子、由美かおる、安達祐実らとの「美女対談」で際立っていた博覧強記

2018年8月に本誌の取材を受けた際も“ねじねじ”だった(撮影/小暮誠)

2018年8月に本誌の取材を受けた際も“ねじねじ”だった(撮影/小暮誠)

 俳優の中尾彬さんが5月16日、心不全のため死去した。81歳だった。1962年、武蔵野美術大学在学中に日活ニューフェイスとして映画デビューした中尾さんは、二枚目から個性的な悪役まで数々の映画やドラマに出演。バラエティ番組や情報番組のコメンテーターとしても活躍した。1978年に結婚した女優の池波志乃(69)とは芸能界きっての「おしどり夫婦」として知られている。

 2001年2月からの約1年は本誌・週刊ポストの連載「中尾彬の突っ込み美女対談」でホストを務めた。萬田久子、名取裕子、由美かおる、十朱幸代、安達祐実など豪華な顔ぶれが登場したが、中尾さんの話術で「初めての男性」から「不倫」「ベッドシーン」までゲストの女性たちは驚くほど滑らかに秘話を明かしていた。その赤裸々なやり取りのなかでは「詩人・堀口大学は『乳房』を『わななく生きもの』『情欲の円屋根』『掌の恋びと』と表現しているけど、男にとっては、それほど興味深いものなんだよ」(2001年3月9日号)などと語り、博覧強記ぶりも際立った。

 近年は、「終活」にもいち早く取り組み、2018年には池波との共著『終活夫婦』を出版。2007年に病に倒れ、「生存率20%」と言われたことが終活を始めた契機と明かしていた。

 そんな中尾さんは、本誌でも終活についてこう語っていた。

「最初に用意したのは遺言。次が墓。それから、徐々にモノを減らしていった。千葉にあったアトリエも、沖縄のマンションも手放しました。(中略)私がいつも首に巻いている“ねじねじ”も、200本を処分しました」(2018年9月21・28日号)

 決断する難しさについても中尾節が光っていた。

「家を手放しても、そこでできた友達は財産になっているから、それでいいんだよ」(同前)

 喪主を務めた池波は〈叶いますならば、中尾彬らしいね~と笑って送ってあげてくだされば幸いです〉とコメントした。目指していた人生の幕引きとなったのだろう。

※週刊ポスト2024年6月7・14日号

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