国内

安倍首相が体調悪化でも辞任が遅れた理由に「後継ぎ問題」

昭恵さんもすっかり静かに(写真/共同通信社)

 安倍晋三・首相が体調悪化にもかかわらず、すぐに辞任しなかった理由。それは安倍氏の母で故・安倍晋太郎外相の妻・洋子さんの「悲願」にあるという。政治評論家の有馬晴海氏はこう言う。

「子供のいない安倍首相の地元・山口4区を誰が継ぐか決まっていません。安倍家の“ゴッドマザー”と呼ばれる洋子さんの悲願は安倍首相の兄・寛信氏(三菱商事パッケージング社長)の長男で会社員の寛人氏を後継者にすることです。洋子さんが昨夏の自分の誕生会で、その意向を示したと言います」

 しかし問題がある。

「寛人氏自身は政治家になることに乗り気でないと言われているのです。一方、首相の弟である岸信夫・衆院議員の長男である岸信千世氏は意欲的だと伝えられています」(同前)

 信千世氏は現在、フジテレビ報道局で社会部記者を務めており、「政府のコロナ対策も取材している」(フジテレビ関係者)という。

 信千世氏本人にも意向を尋ねようとしたが、「社の広報を通すように」と電話を切られた。

 婚家の安倍家と実家の岸家、双方の政治的血脈を守ることに強い使命感を持つ洋子さんは、かつて、三男・信夫氏を説得して岸家の地盤(山口2区)を回復させた経緯がある。

「洋子さんからすれば、信千世氏は山口2区を継ぐ岸家の跡取りであり、山口4区の安倍地盤を継がせるわけにはいかないという思いが強いといわれている。後継ぎ問題が決まるまでは辞めてもらっては困るという思いがあったようです」(地元後援会関係者)

 解決の目を見ない後継ぎ問題が、安倍首相の辞任を遅らせた、という見方である。

※週刊ポスト2020年9月11日号

安倍晋三氏の母で“ゴッドマザー”とも呼ばれる洋子さん(写真/共同通信社)

関連キーワード

関連記事

トピックス

映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
日本初となる薬局で買える大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ」
日本上陸の内臓脂肪減少薬「アライ」 脂肪分解酵素の働きを抑制、摂取した脂肪の約25%が体内に吸収されず、代わりに体内の脂肪を消費
週刊ポスト
専修大サッカー部を辞任していた源平監督(アフロスポーツ)
《「障害者かと思った」と暴言か》専修大サッカー部監督がパワハラ・経理不正疑惑で辞任していた 大学は「警察に相談している」と回答
NEWSポストセブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
日本製鉄によるUSスチールの買収計画
【日本製鉄のUSスチール買収問題】バイデンもトランプも否定的だが「選挙中の発言に一喜一憂すべきではない」元経産官僚が読み解く
NEWSポストセブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
わいせつな行為をしたとして罪に問われた牛見豊被告
《恐怖の第二診察室》心の病を抱える女性の局部に繰り返し異物を挿入、弄び続けたわいせつ精神科医のトンデモ言い分 【横浜地裁で初公判】
NEWSポストセブン