緊急事態宣言で“返杯”も取りやめ

 外食でみると、焼肉が1万970円で2位の岐阜(1万38円)を抑えてトップとなったのに加え、すしも1万9093円で2位・金沢市(1万8152円)を抑えて首位に躍り出た。

 ところが、飲酒代は1万3354円で、2019年の3万7691円から2万円以上も激減して6位に“転落”した。これは驚きのニュースだ。そこで県庁の担当者に理由を尋ねてみた。

「コロナ禍で外での飲酒を控え、家飲みが増えた結果だと思います。昨年の緊急事態宣言の時だけでなく、街での飲酒を控える動きが見られ、宴会もほとんどなかったようです。高知の宴会では返杯が当たり前ですが、それもやめていますからね」

高知市内にある繁華街「ひろめ市場」もコロナの影響を受けた(時事通信フォト)

高知市内にある繁華街「ひろめ市場」もコロナの影響を受けた(時事通信フォト)

 筆者も訪れたことがあるが、高知市内の繁華街にある「ひろめ市場」では、コロナ前までは市場の店で買ったカツオや刺身などを広場のテーブルに広げ、隣り合った客同士が盛り上がって酒を酌み交わすシーンが当たり前だった。

 そのひろめ市場も昨年の緊急事態宣言時は臨時休業を余儀なくされた。6月以降に再開したが、座席数を減らし、他人との相席も控えるよう来場者に呼びかけるなどの対策を取っていた。そんな影響が表れたのだろう。

コロナ前は市場で買ったカツオや刺身などをテーブルに広げて盛り上がっていた「ひろめ市場」(高知市/筆者撮影)

コロナ前は客が市場で買ったカツオや刺身などをテーブルに広げて盛り上がっていた「ひろめ市場」(高知市/筆者撮影)

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