菅首相肝入りの職域接種は中止

菅首相肝入りの職域接種はストップ(時事通信フォト)

 3月23日、女性看護師(26才)が福岡県内の自宅にて遺体で見つかった。女性は4日前にワクチンを接種し、夜勤に向かう準備中に倒れた。女性に基礎疾患はなかったが、死因は小脳からの脳出血と、くも膜下出血と診断された。厚労省は家族に「(ワクチンとの)関連は不明」と説明したというが、厚労省は女性の病理解剖すらしていない。親族は「家族にも聞き取りはなかった」と憤っている。

ファイザー製と日本製はまったく異なるワクチン

 すでに全国民の4分の1以上が1回目の接種を終えた。65才以上の高齢者やハイリスクな層の接種は一定程度進んでいて、これからは若年層など重症化リスクの低い層の接種が進められていく。だが、若い世代ほどワクチン接種を避ける傾向がある。

 国立精神・神経医療研究センターなどが全国の15才から79才まで2万6000人を対象に行ったアンケートでは、ワクチンを「接種したい」が35.9%、「様子を見てから接種したい」が52.8%、「接種したくない」が11.3%だった。接種したくない理由は、「副反応が心配だから」が73.9%とダントツに多かった。

「接種したくない」は65才から79才までが6%だったのに対し、15才から39才までは15%となり、世代間の意識の違いが際立った。

 若者にとっては、死に至らない副反応の多さも気になるところだろう。

 ファイザー製のワクチンを接種した医療従事者2万人を調べると、2回目の接種後に37.5℃以上の発熱があったのは20代で50%強、30代で約46%、40代で約38%と若い世代ほど多かった。頭痛や倦怠感などの副反応でも、同じような傾向がみられるとされる。

 そもそも高齢になるほど、コロナに感染すると重症化したり死亡したりする可能性が高くなるが、若い世代ならば感染しても、重症化するリスクはそれほど高くない。

 そのため若い世代ほど、ワクチンを接種した場合と接種しなかった場合を比較して、「打たなくても重症化するリスクが低いなら、副反応が怖いワクチンは打ちたくない」との声があがっている。

 だが一方で、人口の大部分が免疫を獲得して、感染が広がりにくくなる「集団免疫」を獲得するには、国民の多くがワクチンを接種することが必要とされる。

 打つべきか、打たざるべきか──そのジレンマを解消する得策として期待されるのが、日本製ワクチンだ。

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