芸能

“編集者ドラマ”が増加する理由「リモートじゃできないことを描ける」

小芝風花

『彼女はキレイだった』に主演する小芝風花

 ここ数年、編集者が登場する連続ドラマが増えている。特に、コロナ禍で制作されている今年のドラマでその傾向は顕著だ。いったいなぜ今“編集者ドラマ”なのか? コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 ドラマのジャンルといえば、ホームドラマ、刑事、学園、医療などが主流だったが、ここ数年で数を増やしているのが、「編集者ドラマ」である。

 黒木華主演の『重版出来!』(2016年)や千葉雄大主演の『プリティが多すぎる』(2018年)など、印象的なドラマも多いが、今年は、すでにTBS『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』、日本テレビ系『カラフラブル ジェンダーレス男子に愛されています。』、フジテレビ系『レンアイ漫画家』、TBS系『リコカツ』、テレビ東京『理想の男』、NHK『半径5メートル』と、編集者が登場するドラマが放送されている。

 これまでにも雑誌記者が行く先々で殺人事件に遭遇する二時間ドラマなどはたくさんあったが、ここへきて編集者にスポットが当たるのはなぜか。考えてみたい。
 
 重要なのは、仕事としてはとても古典的という点だ。
 
 雑誌は最先端のネタを扱っているのに、古典的というのは矛盾しているようだが、その仕事ぶりについては、この夏スタートしたフジテレビ系『彼女はキレイだった』にもよく出ている。

 主人公の佐藤愛(小芝風花)は頑張って、なんとか出版社の総務部に入社。入社早々、用事を頼まれ、社の花形であるファッション誌「ザ・モスト」編集部に顔を出すと、いきなり「校閲して」「バイク便頼む」「スタジオにコーヒー手配」と雑用を次々頼まれ、わけがわからないまま手を動かし、走り回る。

 すると、その仕事ぶりを見込まれ、三カ月だけ総務部所属のまま編集部で働くよう言われるのだ。しかし、慣れないモデル撮影現場では、スタジオで「お水!」と言われ、ミネラルウォーターのボトルをそのまま差し出すと、「ストロー!」と叱られ、あわてて撮って戻ると備品に体当たりして、カメラマンに「どけっ!!」「邪魔!」と怒鳴られる。おまけに土足厳禁のスペースで靴を脱いだら、靴下に穴が…。そりゃ、泣きたくもなる。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
離婚のNHK林田理沙アナ(34) バッサリショートの“断髪”で見せた「再出発」への決意
NEWSポストセブン
フジ生田竜聖アナ(HPより)、元妻・秋元優里元アナ
《再婚のフジ生田竜聖アナ》前妻・秋元優里元アナとの「現在の関係」 竹林報道の同局社員とニアミスの緊迫
NEWSポストセブン
かつて問題になったジュキヤのYouTube(同氏チャンネルより。現在は削除)
《チャンネル全削除》登録者250万人のYouTuber・ジュキヤ、女児へのわいせつ表現など「性暴力をコンテンツ化」にGoogle日本法人が行なっていた「事前警告」
NEWSポストセブン
水卜麻美アナ
日テレ・水卜麻美アナ、ごぼう抜きの超スピード出世でも防げないフリー転身 年収2億円超えは確実、俳優夫とのすれ違いを回避できるメリットも
NEWSポストセブン
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
5月場所
波乱の5月場所初日、向正面に「溜席の着物美人」の姿が! 本人が語った溜席の観戦マナー「正座で背筋を伸ばして見てもらいたい」
NEWSポストセブン
遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜の罪で親類の女性が起訴された
「ペンをしっかり握って!」遺体に現金を引き出させようとして死体冒涜……親戚の女がブラジルメディアインタビューに「私はモンスターではない」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン