人気の東急東横線でもリセールバリューに格差
誤解を恐れずにいえば、価格の高いエリアほど資産価値上昇の可能性が低く、価格の安いエリアは上がりにくい、むしろ下がる可能性が高いということになる。それだけに自己資金や年収が十分にある人なら、やはり山手線の内側や外周エリアで買うのが一番ということになる。ただ、資産価値上昇の可能性があるエリアは都心から多少離れた場所にも存在する。
リセールバリュートップの代官山のある東急東横線は首都圏でも人気の高い沿線であり、リセールバリューの高い駅が多いが、すべての駅がそうとは限らない。
たとえば、超高層マンションのメッカのひとつとなっている「武蔵小杉」駅はリセールバリュー100%を超えているが、そこから二駅横浜寄りの「日吉」駅は80%以上90%未満にダウンし、「綱島」「大倉山」駅では100%以上になる。さらにその先の「菊名」駅は90%以上100%未満と、100%を切っている。
住みたい街「埼玉エリア」のリセールバリューは?
最近、各種の住みたい街ランキングで人気が高まっている「大宮」駅があるJR京浜東北線方面をみても、東京に隣接する「川口」駅はリセールバリューが100%以上だが、大宮寄りの「西川口」駅、「蕨」駅は90%以上100%未満で、さらに先の「浦和」「さいたま新都市」「大宮」駅は100%以上を確保している。ここでも駅による差が大きい。
総体的には、都心に近いほど資産価値を維持しやすのは言うまでもないが、ある程度都心から距離が離れていても、ターミナル駅として交通アクセスに恵まれた場所や、再開発が進んで利便性が高まっている駅周辺などは資産価値を維持しやすい。
だが、その前後の駅などは必ずしもそうとは限らないので、場所選びには十分な注意が必要だ。この沿線ならリセールバリューを期待できるだろうと思っていても、駅によって上がり方は異なり、場合によっては下がってしまうリスクもあるということだ。