『真犯人フラグ』(日本テレビ系)は、ホームページ上に「#みんなの真犯人フラグ」というプレゼント付きの予想コンテンツを作ったほか、YouTubeに「あなたが真犯人ですか?バカなふりして聞いてみた」という出演者へのインタビュー動画を次々に公開。さらにYouTuberのぷろびん(柄本時生)が劇中でアップした動画を見ることができます。
『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系)は、放送前に「杉野遥亮が描く似顔絵から探れ!!」というキャスティングクイズを仕掛けたほか、その後も「森生がやってみた!企画」「未公開映像」などの番宣動画を公開。『二月の勝者―絶対合格の教室―』(日本テレビ系)は、講師役が生徒役の質問に答える動画「教えて!先生!!」を公開しています。
『相棒』(テレビ朝日系)は、初回放送直前に2夜連続でスペシャル動画をYouTubeで配信。水谷豊さんと反町隆史さんが出演して初回視聴につなげようとしていました。
これ以外でも、放送前の制作発表を生配信したり、各話の終了後に数分間のダイジェスト版をネット上で見られるようにして「まだ間に合う」と呼びかけたりなど、さまざまな形での番宣が見られます。
TBSの戦略的な番宣キャスト
こうして見ていくと、ネットでの番宣がどんどんどんどん進化していることがわかるのではないでしょうか。ただ、これまで行われてきた情報番組の電波ジャックやバラエティへのゲスト出演での番宣も「古くてダメ」「もう効果がない」とみなされているわけではありません。
特にわかりやすい工夫が見られるのがTBSのドラマ。報道・情報番組の出演者を各作品にキャスティングし、自然な形で番宣しています。
まず朝の新番組『THE TIME,』の金曜司会を務める香川照之さんが『日本沈没』に出演しているほか、「朝活RUN」という企画に『最愛』の松下洸平さん、『日本沈没』の比嘉愛未さん、『結婚届に判を捺しただけですが』の高杉真宙さんが立て続けに登場しています。
次に午後帯の『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(CBC)でコメンテーターを務める岡田圭右さんが『婚姻届に判を捺しただけですが』に出演。夕方の『Nスタ』でキャスターを務めるホラン千秋さんが『日本沈没』のナレーションを担当。土曜の『王様のブランチ』でリポーターを務める高田夏帆さんは『凛子さんはシてみたい』(MBS)で主演。
さらにTBSラジオの『伊集院光とらじおと』『伊集院光 深夜の馬鹿力』でパーソナリティを務める伊集院光さんも『日本沈没』に出演しています。ちなみに前期の『TOKYO MER~走る緊急救命室~』には、『王様のブランチ』でMCを務める佐藤栞里さんが主要キャストの1人として出演し、番宣に貢献していました。「できるだけ視聴者に違和感を抱かれることなく番宣できるか」が考えられているのです。