「オーディション番組出身だと、去年はNiziU、今年はINI、BE:FIRSTの活躍ぶりが目立ちます。選考方法はオーディションによってさまざまです。PRODUCE 101 JAPANのように、視聴者参加型のものもあれば、プロデューサーやトレーナーのみで採点するものもあります。

 視聴者参加型は、長い選考過程であればあるほど、投票するという形で一緒に戦っている気持ちにも自然となりますし、成長していく姿を見ているからこそ、応援する気持ちも強くなっていくのではないでしょうか。ステージに立つ姿だけではなく、本人の素の部分、喜びや悲しみ、葛藤を、番組を通じてシェアすることで、見ている人と気持ちが近くなる。完成された姿ではなく、完成に近づいていく姿を見ることで、推しに対する愛着も強くなっている部分もあるはずです」(ふくだりょうこ氏)

 さらにふくだ氏によれば、昨年から今年にかけて、コロナ禍で様々な制限がもたらされたことも、オーディション番組の活況に繋がっているようだ。

「もう一点は、コロナ禍も影響しているのではないか、と思います。行動を制限されることが多く、鬱屈した思いが溜まっていく中、夢に向かって努力を重ねている彼らの姿はひとつの光です。そんな彼らの姿に励まされた時間は、視聴者にとってもかけがえのない時間です。だからこそ、また来年以降はオーディション番組に対するファンの反応は変わってくるかもしれません」(同前)

 今後コロナ禍がどのタイミングで収束するのかは現状ではわからないにせよ、収束後も視聴者の心を掴むことができるかどうかが、オーディション番組の将来を占う鍵となりそうだ。それは好スタートを切ったINIの活動とも無関係ではないだろう。

◆取材・文/細田成嗣(HEW)

関連キーワード

関連記事

トピックス

高橋一生と飯豊まりえ
《17歳差ゴールイン》高橋一生、飯豊まりえが結婚 「結婚願望ない」説を乗り越えた“特別な関係”
NEWSポストセブン
西城秀樹さんの長男・木本慎之介がデビュー
《西城秀樹さん七回忌》長男・木本慎之介が歌手デビューに向けて本格始動 朝倉未来の芸能事務所に所属、公式YouTubeもスタート
女性セブン
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
女性セブン
有村架純と川口春奈
有村架純、目黒蓮主演の次期月9のヒロインに内定 『silent』で目黒の恋人役を好演した川口春奈と「同世代のライバル」対決か
女性セブン
芝田山親方
芝田山親方の“左遷”で「スイーツ親方の店」も閉店 国技館の売店を見れば「その時の相撲協会の権力構造がわかる」の声
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
離婚のNHK林田理沙アナ(34) バッサリショートの“断髪”で見せた「再出発」への決意
NEWSポストセブン
フジ生田竜聖アナ(HPより)、元妻・秋元優里元アナ
《再婚のフジ生田竜聖アナ》前妻・秋元優里元アナとの「現在の関係」 竹林報道の同局社員とニアミスの緊迫
NEWSポストセブン
小泉氏は石破氏に決起を促した
《恐れられる“純ちゃん”の政局勘》小泉純一郎氏、山崎拓氏ら自民重鎮OBの会合に石破茂氏が呼ばれた本当の理由
週刊ポスト
撮影現場で木村拓哉が声を上げた
木村拓哉、ドラマ撮影現場での緊迫事態 行ったり来たりしてスマホで撮影する若者集団に「どうかやめてほしい」と厳しく注意
女性セブン
大谷翔平(左/時事通信フォト)が伊藤園の「お〜いお茶」とグローバル契約を締結したと発表(右/伊藤園の公式サイトより)
《大谷翔平がスポンサー契約》「お〜いお茶」の段ボールが水原一平容疑者の自宅前にあった理由「水原は“大谷ブランド”を日常的に利用していた」
NEWSポストセブン
氷川きよしの白系私服姿
【全文公開】氷川きよし、“独立金3億円”の再出発「60才になってズンドコは歌いたくない」事務所と考え方にズレ 直撃には「話さないように言われてるの」
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン