架空の仮想通貨交換所を提示されて国際ロマンス詐欺の被害に遭った人も(イメージ、AFP=時事)

架空の仮想通貨交換所を提示されて国際ロマンス詐欺の被害に遭った人も(イメージ、AFP=時事)

 少なくとも、お互いの人となりを知ろうとする時間をかけるよりも前に、結婚をちらつかせたり、投資話などお金の話が出た時点で疑うべきだ。相手との閉じたやりとりの渦中だと、どうしても判断が鈍るので、周囲の信頼できる友人や家族などに相談するのもおすすめだ。

 マッチングアプリには無料のものもあるが、有料のものは安全性が高い傾向にある。身分証提出の必要があるなど本人確認があり、24時間監視体制などが整っており、通報・ブロック機能などがあるなど、管理体制が整っているマッチングアプリを利用するといいだろう。

 相手が信頼できると感じられるまでは、LINEなどの個人情報を交換せず、マッチングアプリ内でのやり取りにとどめておくと安心だ。有料のマッチングアプリ内でのやり取りであれば、運営側が不審な行動を監視し、問題に対してもサポートしてくれるためだ。

 また、最近のマッチングアプリでは、直接会う前にビデオ通話することが推奨されている。まずビデオ通話することで、プロフィール写真と同じ人物か、信頼できそうかなどがある程度判断できるようになっているのだ。「Pairs」では、2020年4月よりアプリ内でビデオ通話が楽しめる「ビデオデート」機能を開始。パトロールされている安全な環境で、IDなどの個人情報を教えることなくビデオ通話ができると好評だ。

 また「タップル」は、機械学習を用いたスコアリング機能「悪質スコア」を導入。新規登録ユーザーに対してアプリ内の行動から悪質スコアを判定し、不正利用者の早期発見を図るなど、国際ロマンス詐欺への対策を強化しており、サービス側でも対策が進んでいるようだ。

大学生を狙ったSNSでのカルト勧誘も

 引っかかりやすくなっているのは、マッチングアプリで恋人や結婚相手を探している人たちだけではない。冒頭で紹介したような、ただ友人が欲しいと考えていただけの大学生も同様だ。

 今どきの大学生は、「#春から○○大」というハッシュタグで同じ大学の同級生同士つながっている。これを悪用し、春頃には入学したての学生を狙ったカルトからの勧誘なども相次いだ。コロナ禍で孤独でつながりを求める学生に狙いを定めた悪質な行為だ。こちらもやはり通常の出会いよりも連絡をとったり直接会うための敷居が低いため、悪用されているというわけだ。

 コロナ禍で、直接会い、交流しづらい日々が続く。特に若者が寂しさに駆られる気持ちはよく分かる。しかし、そのような心の隙間を狙っている人がいることを忘れず、自分の身を守りながら、安全に利用するようにしてほしい。

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