1年間に3回目のワクチンが必要となるのは、このウイルスの変異の速さと短期間で免疫が低下してしまう性質からです。ワクチンだけでは解決できない新型コロナに大切なのは、速やかに検査をして、すぐに飲める治療薬が重要になります。インフルエンザがクリニックで検査ができ、48時間以内にタミフルの服用ができるのと同じように、コロナも早期診断、早期治療開始が、パンデミックの脅威をなだめることになります。
21世紀は感染症の時代と言われます。国産のワクチン、治療薬の開発・製造の構築が国民の安全安心につながると思います。
【プロフィール】
岡田晴恵(おかだ・はるえ)/共立薬科大学大学院を修了後、順天堂大学にて医学博士を取得。国立感染症研究所などを経て、現在は白鴎大学教授。専門は感染免疫学、公衆衛生学。
※週刊ポスト2022年2月18・25日号