「強肩捕手」としての優位性が消えつつある

2季連続で打率0割台と苦しむ小林誠司(時事通信フォト)

2季連続で打率0割台と苦しむ小林誠司(時事通信フォト)

 藤浪より厳しい立場に追い込まれているのが、小林だ。前出のスコアラーも辛い評価を口にする。

「球界屈指と呼ばれた強肩もここ数年は落ちている感じがする。元々、打撃が売りの選手ではないので、生命線の肩に衰えが見られると厳しい。トレード要員としてもレギュラーでなく“2番手捕手”の位置づけで、評価は高くないと思います」

 現在オープン戦を戦っている巨人一軍の捕手陣は大城卓三、岸田行倫、そして3年目の山瀬慎之助の3人。小林は一軍に昇格する気配さえない。

「原監督は捕手に打力も求めています。小林はファームでも打撃で結果を出せていない。強肩の山瀬慎之助の評価が高まっていることもある。シーズンに入れば山瀬は実戦で鍛えるためファームに落ちると思いますが、小林が代わりに上がるという保証はない。それほど首脳陣の信頼を失いつつあるということです」(スポーツ紙デスク)

 小林の打撃が課題なのは今に始まった話ではない。レギュラーでマスクをかぶっていた2016年は打率.204、2017年は打率.206と2年連続で規定打席到達での最低打率だった。

 ただ、それ以上にプラスアルファとして大きかったのが守備面だった。強肩を武器に2016年から4年連続リーグトップの盗塁阻止率をマーク。ブロッキング技術、リード面にも定評があった。だが、昨季は試合途中からマスクをかぶる「抑え捕手」として起用されたにもかかわらず、救援陣が打ち込まれることもあった。また、昨季は大城がリーグトップの盗塁阻止率.447をマークしたことから、小林の優位性が消えつつある。

「2020年から4年契約を結んでいたので仕方ないですが、トレードで放出するタイミングを逃した感じがしますね。巨人でチャンスがなかったとは思わないし、小林を活かせなかった感じがします。正直、正捕手に返り咲くのは厳しい。今から打撃が劇的に改善するとは思えない。試合終盤から勝ち試合や接戦の試合でマスクをかぶり、チームに貢献する『守備型捕手』として生きる道を模索したほうが良いと思います」(前出・スポーツ紙デスク)

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