国際情報

ウクライナ「義勇兵」志願者の動機 暴力団幹部の視点は「銃」

戦いは仮想世界でも(写真はゼレンスキー大統領/共同通信社)

ロシア軍と戦う「義勇兵」を募ったゼレンスキー大統領(写真/共同通信社)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、ウクライナの「義勇兵」に志願した人の応募動機について。銃事情に詳しい暴力団幹部に聞いた。

 * * *
「70人の応募者の中には、俺たちより危ないやつがいたかもな」

 ある暴力団組織の幹部が語る“ヤクザより危ないやつ”とはどういう人間なのか。“傭兵”のことかと思ったが、そうではないらしい。幹部が話した“応募者”とは、在日ウクライナ大使館が募集した「義勇兵」のことだ。

 2月27日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍と戦う外国人部隊を編成すると表明。この呼びかけに在日ウクライナ大使館は、ボランティアとしてウクライナ兵とともに戦う「義勇兵」を募集するとツイッターに投稿した。条件は「自衛隊経験など専門的な訓練の経験」を持つこと。投稿はニュースでも取り上げられ、話題になった。

 だが、外務省はウクライナ全土に退避勧告を発しており、林芳正外務大臣や松野博一官房長官は記者会見で義勇兵に参加しないよう呼びかけた。在日ウクライナ大使館の投稿も3月2日に削除されたが、コルスンスキー駐日大使は約70人の日本人が応募していたことを認めたのだ。

「応募したのは元自衛隊員が多いらしいが、中には俺たちでもこいつはヤバイと思うような奴も志願しただろうな」このニュースを聞き、冒頭の幹部はそう思ったという。

「そういう危ない人間を見る機会は、一般人より何かと多いんでね。ハジキを撃つのが趣味みたいなおかしな奴はいる。最初は的を目がけて練習する。当たるようになれば的を遠くして、空き缶など小さな物を撃つようになる。それに飽きると、動く物を撃ちたくなる。ネズミやウサギ、小動物だったものが大きな動物を狙うようになり、終いには人間を撃ってみたくなる。無差別に人を狙って傷付けると犯罪になるが、戦争は違う。オレに言わせれば合法だ。奴らにとって義勇兵の募集は、人助けと称した絶好の機会だろうね」(同幹部・以下同)

関連キーワード

関連記事

トピックス

報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
雅子さまは免許証の更新を続けられてきたという(5月、栃木県。写真/JMPA)
【天皇ご一家のご静養】雅子さま、30年以上前の外務省時代に購入された愛車「カローラII」に天皇陛下と愛子さまを乗せてドライブ 普段は皇居内で管理
女性セブン
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
稽古まわし姿で土俵に上がる宮城野親方(時事通信フォト)
尾車親方の“電撃退職”で“元横綱・白鵬”宮城野親方の早期復帰が浮上 稽古まわし姿で土俵に立ち続けるその心中は
週刊ポスト
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】ストーカー・和久井学容疑者は 25歳被害女性の「ライブ配信」を監視していたのか
週刊ポスト
東京駅17番ホームで「Zポーズ」で出発を宣言する“百田車掌”。隣のホームには、「目撃すると幸運が訪れる」という「ドクターイエロー」が停車。1か月に3回だけしか走行しないため、貴重な偶然に百田も大興奮!
「エビ反りジャンプをしてきてよかった」ももクロ・百田夏菜子、東海道新幹線の貸切車両『かっぱえびせん号』特別車掌に任命される
女性セブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
高橋一生と飯豊まりえ
《17歳差ゴールイン》高橋一生、飯豊まりえが結婚 「結婚願望ない」説を乗り越えた“特別な関係”
NEWSポストセブン
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
雅子さま、紀子さま、佳子さま、愛子さま 爽やかな若草色、ビビッドな花柄など個性あふれる“グリーンファッション”
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田首相の脱法パーティー追撃スクープほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田首相の脱法パーティー追撃スクープほか
NEWSポストセブン