フジテレビの「守りの姿勢」に苦言の声も

フジテレビの「守りの姿勢」に苦言の声も

今改編テーマが「目、新しい。」の皮肉

 皮肉にも、フジテレビは3月7日の記者会見で今改編のテーマを『目、新しい。』と発表していた。放送記者が話す。

「昔だって、酷似した内容をオンエアすることはありましたし、ヒット番組に追随するのは業界の常です。ただ、過去の自局の人気コンテンツにここまであからさまに頼るのは、そんなにないと思いますよ。なぜなら、時代が変われば、ヒットの法則も変わっていきますからね。古くは『平成教育委員会』も似たようなコンセプトですし、学力テストは普遍的な要素があると判断したんでしょうけど……。

 そういえば、昨年8月の特番『FNSラフ&ミュージック~歌と笑いの祭典~』では、松本人志さんが内村光良さんに電話をして話題になりましたね。あのコーナー名は『直電!生ブッキング 明日来てくれませんか?』でしたけど、元を辿れば『いいとも』の『テレフォンショッキング』ですよね。『呼び出し先生タナカ』にしても『ラフ&ミュージック』にしても、大事な番組で確実に視聴率を取りたい気持ちはわかります。しかし、その守りの姿勢は目先の数字にはつながっても、長い目で見た時には低迷を抜け出せない遠因になると思います」

 4月改編の会見で、フジの編成部長は『呼び出し先生タナカ』について、「企画やコンセプトがはっきりしていて、自信を持って送り出せる」と語っていた。

「良く考えれば、何を言われようと、数字を取りに行くという姿勢が見られる。長寿番組の『めちゃイケ』に似ていれば、それだけ視聴者には馴染みがあるから、ある程度の視聴者は確保できると考えていると思います。ただ、“置きに行く姿勢”“守りの姿勢”は往年のフジテレビらしくない」(同前)

 どんなやり方であれ、『呼び出し先生タナカ』が話題を呼んだことに間違いはない。過去の番組に酷似していると指摘される中、今後、“目新しさ”をどう出していくのか。

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