国内

誤送金問題で逮捕の田口容疑者 犯行動機に潜む「授かり効果」

こちらに向かってポーズをとる田口容疑者(田口容疑者のインスタグラムより)

直前で態度を急変させた田口翔容疑者の心理は…(田口容疑者のインスタグラムより)

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々の心理状態を分析する。今回は、誤送金された4630万円を巡り逮捕された田口翔容疑者の心理を、綾瀬はるか主演のドラマ『元彼の遺言状』(フジテレビ系)に登場するセリフから読み解く。

 * * *
 山口県阿武町のコロナ関連の給付金4630万円が誤送金され、回収できなくなっている問題で5月18日、田口翔容疑者が逮捕された。返還を拒否し続け、オンラインカジノに金をつぎ込んだとされる容疑者の心理はどのようなものだったのか。それを読み解くには、綾瀬はるかが主演ドラマで演じる役・剣持麗子の言葉がキーワードになる。

 今春から放送中のドラマ『元彼の遺言状』で、綾瀬さんは猪突猛進、勇猛果敢、お金が欲しいけど自分の心には正直という敏腕弁護士、剣持麗子を演じている。すっと尖ったシャープな顎にすっきりとした高い鼻、まっすぐな濃い眉毛にしっかりと前を見据える黒い瞳。綾瀬はるかという女優は、この役のようにどこまでもまっすぐに突き進み、自分の心に嘘をつけない芯の強い役がよく似合う。

 ドラマの原作は、第19回「このミステリーがすごい!」で大賞を受賞した新川帆立さんの同名小説。主人公の剣持麗子は、容姿端麗でスタイル抜群、派手な高級スーツを身にまとい、ヒールをカツカツと鳴らしながら風を切って我が道を突き進むという強烈なキャラクターだ。綾瀬さんはその役を、キレよく小気味よく、それでいて憎めない可愛らしさを見え隠れさせながら演じている。

 その第6話、綾瀬さん演じる麗子が、慕っていた友人を殺してしまった加害者の心理について語ったある“傾向”が、誤送金問題のキーワードになると考える「授かり効果」だ。

 第6話は、土井一海演じるホストクラブのナンバー1・織田信長が、味方良助演じるナンバー2ホスト・森蘭丸に、刃物で刺され絶命するところから始まる。蘭丸は、麗子が以前助けた同僚のホスト、望月歩演じる武田信玄に「助けてほしい」と連絡を入れる。「自分は殺していない」と否定した蘭丸だったが、麗子は彼を凶行へと走らせた動機に潜む心理について、「授かり効果」と分析した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
愛子さま、初の単独公務は『源氏物語』の特別展 「造詣が深く鋭い質問もありドキっとしました」と担当者も驚き
愛子さま、初の単独公務は『源氏物語』の特別展 「造詣が深く鋭い質問もありドキっとしました」と担当者も驚き
女性セブン
“くわまん”こと桑野信義さん
《大腸がん闘病の桑野信義》「なんでケツの穴を他人に診せなきゃいけないんだ!」戻れぬ3年前の後悔「もっと生きたい」
NEWSポストセブン
中森明菜
中森明菜、6年半の沈黙を破るファンイベントは「1公演7万8430円」 会場として有力視されるジャズクラブは近藤真彦と因縁
女性セブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
報道陣の問いかけには無言を貫いた水原被告(時事通信フォト)
《2021年に悪事が集中》水原一平「大谷翔平が大幅昇給したタイミングで“闇堕ち”」の新疑惑 エンゼルス入団当初から狙っていた「相棒のドル箱口座」
NEWSポストセブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
稽古まわし姿で土俵に上がる宮城野親方(時事通信フォト)
尾車親方の“電撃退職”で“元横綱・白鵬”宮城野親方の早期復帰が浮上 稽古まわし姿で土俵に立ち続けるその心中は
週刊ポスト
大谷翔平の妻・真美子さんの役目とは
《大谷翔平の巨額通帳管理》重大任務が託されるのは真美子夫人か 日本人メジャーリーガーでは“妻が管理”のケースが多数
女性セブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
店を出て染谷と話し込む山崎
【映画『陰陽師0』打ち上げ】山崎賢人、染谷将太、奈緒らが西麻布の韓国料理店に集結 染谷の妻・菊地凛子も同席
女性セブン
殺人未遂の現行犯で逮捕された和久井学容疑者
【新宿タワマン刺殺】ストーカー・和久井学容疑者は 25歳被害女性の「ライブ配信」を監視していたのか
週刊ポスト