校章に払ったお金はどこへ

校章に払ったお金はどこへ

 「校則ではありませんが、高校のとき、校章をつけていないと、その場で買わされる、という暗黙のルールがありました。といっても100円なんですが……。生活指導の先生と購買部のおばちゃんのチームワークが絶妙で、校門でチェックする先生の近くに購買部のおばちゃんが待機。流れ作業のようにスムーズに買わされていました。おかげで卒業時には十数個の校章が……。全部、後輩にあげました」(45才・パート)

 売り上げが何に使われていたのか気になりますねえ。

「高校はキリスト教系の女子校でしたが、『生徒同士の恋愛禁止』という校則がありました。女の子しかいないのに……」(51才・会社員)

 多様性が認められているいまなら、この校則も別段不思議じゃないかも。時代を先取りしていたのよ。

 そもそも恋愛禁止なのは、「失恋やけんかなど恋愛が原因で勉強が阻害される」「妊娠などの問題で勉強に支障が出る」「恋愛のもつれからいじめに発展するかもしれない」などが主な理由だそうですが、恋愛の作法こそ教えるべきでは?

「中学生のとき、『登下校途中にある果実を採って食べないこと』という校則がありました。私の地元はみかんの名産地。幼い頃から、道端になっているみかんを普通にもいで食べ歩き、地元の人も大目に見てくれていたので、がまんするのがつらかったなぁ」(47才・公務員)

 いやいや、こればっかりは校則が正しい。人のものを勝手に取っちゃダメです!

「高校生の頃、男女で喫茶店へ行くことが禁止されていました。ファストフードもフードコートもOKなのに、なぜ喫茶店だけがダメなのかを、生徒指導の先生に聞きに行ったら、『喫茶店は、愛を語る場所だから』と言われました。それから30年、喫茶店で愛を語ったことは一度もありません」(46才・会社員)

 先生のロマンと嫉妬につきあわされたのね。

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