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【コロナ禍の海外移住者寄稿#3】「月に10万円あれば十分」日本より遥かにコスパがいいトルコ生活

NATACOさんの眼前にエーゲ海が広がる

NATACOさんの眼前にエーゲ海が広がる

2021年、コロナ禍にもかかわらず、海外移住を果たしたアラフォー女性・NATACOさんが地中海に面したトルコの都市イズミルから送るエッセイ第3回。実際にイズミルで生活するには、日本円でいくらぐらいのコストがかかるのか。物の値段が上がる一方、給料は上がらないというジレンマを抱える日本から見れば、今のトルコは非常に住みやすい場所といえるかもしれない。【連載全5回の第3回、第1回から読む】。

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 世界三大料理と聞いて、すぐに3つ答えられる人はどれだけいるでしょうか。フランス料理、中華料理、そしてもう一つ……実はトルコ料理なんです。イスラム圏なので豚肉は食べませんが、牛や鳥、羊といった肉類から、魚介類、野菜、フルーツと豊富な食材を使った料理は非常に奥が深い。

 初めてトルコを訪れたとき、八百屋さんにあふれる食材の豊富さとその量に驚きました。食料自給率が100%というだけに、常に旬の新鮮な野菜と果物で一年中あふれかえっています。この土地にいれば、飢えることがないなと、大きな安心感に包まれたのが、トルコの最初の大きな印象です。

 国土は日本の2倍、人口は約8500万人。広大な農業地で作物がすくすくと育っていきます。スイカ、メロン、チェリーに関しては、消費できないほど生産され、近隣の国へ輸出し、乾燥のいちじくとアプリコットは日本でも見かけるおなじみのトルコの名産品。そして、実はトルコのオリーブオイルは味も品質も世界トップレベルなんです。オリーブとオリーブオイルの生産は世界で5番目で、家庭で使われているオリーブオイルは基本的には地元トルコ産です。トルコで作られたオイルは、輸出されることが少なく、オリーブの「実」自体を、イタリアへオリーブオイルの原料として輸出しているという話もあるそうです。

 トルコ国内で輸出向けに商品化されるオリーブオイルが少ない中、トルコのイズミル産オーガニックのオリーブオイルを作っている会社は、洗練されたパッケージで商品化し、アメリカへ輸出、ニューヨークで権威ある賞を受賞したと聞きました。私もこの美味しさにハマり、日々の“お家ごはん”は、新鮮な有機栽培の野菜に、イズミルで搾られたばかりのオリーブオイルをかけて食べています。これが絶品なんです! 良質で美味しいごはんが食べられる環境は、私にとって大きな幸せ。そして、ここで長く暮らしたい!と強く思った理由の一つでもあり、それが今、現実となってイズミルで生活を送れていることに幸せを感じています。

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