結成30年超!

爆笑問題の2人がMC

ランキングに賛否は織り込み済み

 ただ、ランキング番組の宿命と言えるのが、その信憑性が疑われがちなこと。視聴者の興味を引くために、「意外な結果を入れたのではないか」「強引に対立構図を作り出したのではないか」。あるいは、「このアンケート形式だと○○が有利ではないか」「この順位を生み出すためにこの企画は立てられたのだろう」などと疑われるケースが少なくありません。

 だからなのか、今回の『プロレス総選挙』は2017年3月13日に放送された前回からのマイナーチェンジが見られます。前回放送では現役レスラーと引退したレスラーを混在させたため、多くの批判を受けてしまいました。今回はその反省を踏まえてか、現役レスラー限定にするなどの配慮がうかがえるのです。

 信憑性を疑問視される一方で、“総選挙”と大きく掲げた以上、多くのネットメディアが報じ、個人もSNSに書き込むなど、その結果から生まれる影響力は少なくありません。個人、商品、企業などに「○位」「○○に勝った・負けた」というレッテルを貼る危うさがあるだけに、公平性やバランスを欠くと制作サイドが叩かれてしまいます。

 また、もう1つ視聴者から毎回のようにツッコミがあがるのはアンケートの回答人数。実際、今回の『プロレス総選挙』も放送前から「たった1万人だけのアンケート結果なの?」というツッコミがあがっていました。これは「団体の数、観客動員、ネット配信の有料会員数などを踏まえると少なすぎるのではないか」という意見であり、テレビ朝日にとっては制作費に関わるだけに悩ましいところでしょう。

 ともあれ、日本人の好きなランキング形式で話題を提供し、賛否両論が出ることを織り込み済みで放送する。さらにそれが扱ったテーマの業界活性化につながるなど、経済的な効果が見込めることも魅力の1つ。期待をかけるCMスポンサーもいるだけに、今後も賛否両論を呼びながら年数回ペースでの放送が続いていくでしょう。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月30本前後のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演し、番組への情報提供も行っている。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

スパイ容疑をかけられクロアチアの警察に拘束された際に乗客を励ましたという

『ザ・ベストテン』は黒柳徹子が司会

関連キーワード

関連記事

トピックス

体調を見極めながらの公務へのお出ましだという(4月、東京・清瀬市。写真/JMPA)
体調不調が長引く紀子さま、宮内庁病院は「1500万円分の薬」を購入 “皇室のかかりつけ医”に炎症性腸疾患のスペシャリストが着任
女性セブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
睡眠研究の第一人者、柳沢正史教授
ノーベル賞候補となった研究者に訊いた“睡眠の謎”「自称ショートスリーパーの99%以上はただの寝不足です」
週刊ポスト
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
現役を引退した宇野昌磨、今年1月に現役引退した本田真凜(時事通信フォト)
《電撃引退のフィギュア宇野昌磨》本田真凜との結婚より優先した「2年後の人生設計」設立した個人事務所が定めた意外な方針
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
女性セブン