スポーツ

桑田佳祐も「天皇の執刀医」も熱烈な“猪木信者” 各界のトップたちに燃える闘魂が与えた影響

アントニオ猪木へのリスペクトは数え切れない

アントニオ猪木をリスペクトする声は多い(時事通信フォト)

“燃える闘魂”アントニオ猪木(享年79)が亡くなった悲しみは、プロレス界のみならず日本中に広がっている。猪木の熱烈なファンである“猪木信者”は業界を問わず数多く、各界の第一人者たちがその影響を公言してきた。

 サザンオールスターズの桑田佳祐は10月1日に生放送されたラジオ番組『桑田佳祐のやさしい夜遊び』(TOKYO FM)で「親兄弟を失ったような感覚です。私の青春もこれで終わったよう」と、その喪失感を語った。「長らく音楽の道を歩んできた私ですが、影響を受けたモノは音楽だけにあらず。とりわけ、昭和のプロレスに心を奪われ、そのど真ん中にいたのが、アントニオ猪木さんでした」と述べ、ジャンルにとらわれない自身の音楽性に大きな影響を与えたと明かした。
 
 音楽界ではほかにも、ミスターチルドレンの桜井和寿も猪木ファンとして知られている。猪木が引退試合で朗読した「道」という詩に感動した桜井が、猪木本人に許可を取り、『one two three』という楽曲に引退試合での実際の朗読場面の音が収められている(2002年発売のアルバム『It’s a wonderful world』に収録)。

 ザ・クロマニヨンズの甲本ヒロトも幼少期からの“猪木信者”を公言するひとり。プロレス専門誌にたびたび登場しては猪木からの影響を語っており、『Gスピリッツ SPECIAL EDITION Vol.1 アントニオ猪木』では猪木の魅力についてこう熱弁を振るっていた。

「“リアル”ではなくて“究極のファンタジー”ということなんですよ。観る者に『これはファンタジーじゃないか?』という余裕すら与えない、否応なしに信じ込ませる超ファンタジーなんだよね。もう完全に引きずり込まれたよ」

 超ファンタジーとはリアリティーと同義であり、「“リアル”より“リアリティー”だ。それってリアルじゃなくてもリアルなんだよね」と続けた。甲本のザ・ハイロウズ時代の名曲『十四才』に出てくる「リアルよりリアリティ」というフレーズは、ここからの影響だろう。

 プロレスファンひしめくお笑い界でも屈指のマニアとして知られるのがくりぃむしちゅーの有田哲平。自身のツイッターで「日本のプロレスの礎を築き、牽引されたアントニオ猪木さん。リングの上で、そして生涯を通して、闘う姿と闘う魂を見せてくださり、本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます」と追悼した。有田にとって猪木は人生を変える存在だったと、ベテラン芸能ライターは言う。

「実は相方の上田晋也さんもプロレスファンで、有田さん以上の猪木信者だったんです。高校時代、上田がプロレスファンだと知った有田が『アントニオ猪木と(猪木の弟子の)前田日明、どっちが強いと思う?』と話しかけ、『猪木かな』と答える上田に『俺は前田だと思う』と有田が主張したやりとりが、2人の関係の始まりだったことは有名です。猪木がいなければコンビそのものが生まれていなかったわけです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

ギャンブル好きだったことでも有名
【徳光和夫が明かす『妻の認知症』】「買い物に行ってくる」と出かけたまま戻らない失踪トラブル…助け合いながら向き合う「日々の困難」
女性セブン
破局報道が出た2人(SNSより)
《井上咲楽“破局スピード報告”の意外な理由》事務所の大先輩二人に「隠し通せなかった嘘」オズワルド畠中との交際2年半でピリオド
NEWSポストセブン
男装の女性、山田よねを演じる女優・土居志央梨(本人のインスタグラムより)
朝ドラ『虎に翼』で“男装のよね”を演じる土居志央梨 恩師・高橋伴明監督が語る、いい作品にするための「潔い覚悟」
週刊ポスト
河村勇輝(共同通信)と中森美琴(自身のInstagram)
《フリフリピンクコーデで観戦》バスケ・河村勇輝の「アイドル彼女」に迫る“海外生活”Xデー
NEWSポストセブン
『君の名は。』のプロデューサーだった伊藤耕一郎被告(SNSより)
《20人以上の少女が被害》不同意性交容疑の『君の名は。』プロデューサーが繰り返した買春の卑劣手口 「タワマン&スポーツカー」のド派手ライフ
NEWSポストセブン
ポジティブキャラだが涙もろい一面も
【独立から4年】手越祐也が語る涙の理由「一度離れた人も絶対にわかってくれる」「芸能界を変えていくことはずっと抱いてきた目標です」
女性セブン
生島ヒロシの次男・翔(写真左)が高橋一生にそっくりと話題に
《生島ヒロシは「“二生”だね」》次男・生島翔が高橋一生にそっくりと話題に 相撲観戦で間違われたことも、本人は直撃に「御結婚おめでとうございます!」 
NEWSポストセブン
木本慎之介
【全文公開】西城秀樹さんの長男・木本慎之介、歌手デビューへの決意 サッカー選手の夢を諦めて音楽の道へ「パパの歌い方をめちゃくちゃ研究しています」
女性セブン
大谷のサプライズに驚く少年(ドジャース公式Xより)
《元同僚の賭博疑惑も影響なし?》大谷翔平、真美子夫人との“始球式秘話”で好感度爆上がり “夫婦共演”待望論高まる
NEWSポストセブン
綾瀬はるかが結婚に言及
綾瀬はるか 名著『愛するということ』を読み直し、「結婚って何なんでしょうね…」と呟く 思わぬ言葉に周囲ざわつく
女性セブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
やりたいことが見つかると周りがみえなくなるほど熱中するが熱しやすく冷めやすいことも明かした河合優実
大ブレイクの河合優実、ドラマ『RoOT/ルート』主演で感じる役柄との共通点「やりたいことが見つかると周りが見えなくほどのめり込む」
NEWSポストセブン