「娘ががんばっている姿を見ていたので。それに、バレリーナやフィギュアスーターは、私の夢でもあったんです」
しかし、バレエもスケートも、ソフィアさんはきっぱりと辞めている。バレエを辞めると言った理由は、「スケートに専念したいから」。そしてスケートは、「勉強に専念したい」と言うことだった。その言葉通りの結果を出してはいるが、もったいないとは思わなかったのだろうか。
「私はどちらも反対はしませんでした。本音を言うと、残念だし本当に辞めちゃっていいのかなとは思いました。でも私も親からずっと自由に好きなことをさせてもらった身なので、娘にも同じようにしてあげたい。
親にしてもらって、よかったな、ありがたかったなということは、私も受け継いでいきたいって思います」
さらに、子育ての中で大事にしていたのは食事だ。
「自分が好きではないという理由もあるんですが、インスタント食品や加工食品はほぼ食べさせたことがないです。肉、魚、野菜をバランスよくと考えて和食中心。アメリカに住んでいるのに日本のスーパーマーケットにしょっちゅう足を運んでいます。
美味しいものなら食べてくれるだろうと、決して贅沢なものという意味ではなく、自分が取り入れていいと思うものを子どもにも与えてきました。
ですから『子どもだからお子様ランチでいい』という発想はなかったですね。大人と同じメニューを子どもが食べられるように小さく切ったり、すり鉢で摺ったりしていました」
そのおかげか、好き嫌いもなく、肌ツヤよく健康に育ったソフィアさん。大学生活のために武田の元を離れて暮らしていた間は自炊をしていた。
「『今日はサバを焼いたよ』なんて、言っていましたよ。小さい頃から焼き魚を食べさせていなかったら、アメリカにいてサバを焼くなんてしないでしょう?(笑い)
私自身、子どもの頃から、朝食には必ず焼き魚があったんですけれど、今まで骨折したこともなく、骨密度はいまだに20代と変わりません。それってやっぱりベースの食生活のおかげという気がします」
母娘はあくまでも親子。友達や姉妹ではないとけじめをつける
SNSにアップされる武田とソフィアさんの写真からは、まるで姉妹のような仲の良さが見て取れる。ただ、親子関係のけじめはきちんとつけているという。