痛感する「世代格差」
引退後も辛口野球評論家として人気の江本孟紀氏(75)は、2021年に「エモやんの、人生ふらーりツマミグイ『江本孟紀』」を開設。当初は事務所のある浅草のグルメを紹介するユル~い内容だったが、エモやんの“街ブラ”は需要がまったくなかった。再生回数は最も少ない動画で約270回だ。
「食い物の話はまったくダメでしたね。やはり野球の話がいちばん食いつきがいい。高木豊(64)やデーブ大久保(55)、田尾安志(69)ら人気プロ野球YouTuberから『うちらに乗っかればいい』と助けてもらい、お互いのチャンネルに出るコラボをしたら、登録者数が少しは伸びました。僕がタイトルをつけるなど仲間内でやっていますが、内容には自信がありますよ」(江本氏)
登録者数はようやく2万人に到達しそうだが、70代後半を迎える江本氏は「世代格差」を肌で感じている。
「僕のチャンネル登録者層はご年配の方ばかりですが、視聴者に『チャンネル登録をお願いします』とお願いすることがそもそも難しい。というのも我々世代は、“登録するとカネを取られるんじゃないか”と身構え、『アカウントを入力して下さい』の段階で“よくわからん。もうエエわ”となってしまう。だからまず、登録は無料と理解してもらうことから始めないとね(苦笑)」(同前)
球界の大物が手探りで勝負する姿も、プロ野球YouTuberの見どころかもしれない。
※週刊ポスト2023年2月3日号