メディアへの対応も他選手とは異なり、大谷の“らしさ”が表われているという。
「大谷は毎日顔を合わせる番記者に対しても単独インタビューには応じません。共同会見はやりますし、囲み取材を拒否するわけでもないが、独占取材は受けない。こうした番記者との適度な距離感も大谷ならではと言えます」(シムラ氏)
2022年シーズンは投手として15勝、219奪三振、打者として34本塁打、95打点をマークした。2年連続で好成績を残し、二刀流を懐疑する声を完全に封じ込めた。
シーズンを通して取材対応は「いかにも大谷らしかった」とフレッチャー氏が語る。
「昨季はシーズン途中から投げるようになったツーシームが効果的で基礎体力も向上しました。恐らく新たな取り組みをしたのでしょうが、具体的なトレーニング方法については、何度聞いても教えてくれなかったね(笑)」
好スタートを切った今シーズンへの期待は膨らむばかりだ。
「もともと打撃は素晴らしい選手だけど、今シーズンは守備シフトの禁止がプラスに働くはず。投手としても球種が増えて後半に球速が落ちなくなった。今年は投打ともに成績が伸びると思うよ。大谷はさらなる可能性を秘めた選手だからね」(フレッチャー氏)
熟練の番記者をも驚かせる快進撃が続く。
※週刊ポスト2023年4月21日号