勢いそのままに同年6月、Mr.King vs Mr.Princeとして、「サマステ」こと『テレビ朝日・六本木ヒルズ 夏祭り SUMMER STATION』の応援サポーターに就任したときも取材に行かせていただきました。長年、ジャニーズJr.のレギュラー番組を有する同局が六本木ヒルズを会場に行う一大イベントです。『ジャニーズ銀座』がホップだとしたら、「サマステ」はステップ。ジャンプとなるCDデビューは一体、いつになるのか。ファンの皆さんもそうでしょうが、取材をするわれわれも心待ちにしていたことを覚えています。

 6人6様の個性はあるものの、全員が「赤」。全員、センターが似合うというグループもそうはないのではないでしょうか。しかも高いスキルを持っていて、Jr.でありながらデビュー組の先輩たちを食ってしまいそうな瞬間を何度も何度も目にしたものです。決して出しゃばっているわけではないし、先輩たちより一歩後ろに下がっているにもかかわらず、光が漏れてきてしまう……彼らはそんな6人だったのです。

 それでも、当時、「もうCDデビューするグループはない」との噂が一部マスコミで流れていたのも事実。スタッフのどなたかがJr.の皆さんを叱咤激励する意味で放った言葉が独り歩きしてしまったのかもしれませんが、あの時代にそう言われたら目標を失ってしまうJr.もいたことでしょう。そんな中、3対3のVS構造にあった彼らは“直談判”という形で6人でのCDデビューを掴むのです。

 ライバルを置くことで才能を伸ばしていくのは事務所が長年培ったセオリーのひとつ。さらに「シンメ」という独特のスタイルもありました。天才的なプロデューサーである故・ジャニー喜多川氏の“計画”の変更を訴えるのは大きな勇気がいることだったでしょう。でも彼らはデビューを決めたのです。

大御所俳優が「あの子はすごい」と絶賛していた

 そこからの華々しい活躍と足跡は、改めてここに記す必要はないかと思います。全員が歌もダンスも演技もバラエティーもやれるパーフェクトなグループ。

 これはティアラと呼ばれるファンの皆さんが言っているだけではなく、名前を挙げ出したらキリがないほどの他事務所の大御所俳優さんから超売れっ子芸人さんまでが、メンバーそれぞれの仕事ぶりを挙げて、「あの子はすごい」と絶賛しているのです。

 昨年11月、キンプリ脱退の発表があったとき、そのことをご存じなかった船越英一郎サン(62才)がドラマ『クロサギ』(TBS系)で共演していた主演の平野クンを大絶賛していらしたのだとか。それが『スッキリ』(日本テレビ系)MCの加藤浩次サン(54才)の耳にも入っていたため、加藤サンも一報を聞いたとき、「なんで?」「もったいない」と思われたといいます。

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