これらの薬は短期間の服用であれば問題は大きくないが、長期にわたる服用や併用がリスクを高めるとされる。
「高齢になると身体に様々な不調が生じて、複数の医療機関を受診することが珍しくありません。それぞれの病院で何を処方されているかが共有されないと副作用によって薬が効果を打ち消し合い、いつまでも“効かない”と医師が判断を間違うこともある」(長澤氏)
重要なのは、患者と医師・薬剤師らの密なコミュニケーションだ。
「処方薬はもちろん、市販薬や漢方薬、できればサプリなども含めて細かく『おくすり手帳』に記載しましょう。そうすることで、『薬』によるリスクに気付くきっかけを増やすことができます」(同前)
生活習慣が原因ではなく、「別の薬」が原因の高血圧や高血糖の場合、むしろ薬を減らすことで健康になれる可能性があるということだ。医師との相談が重要であることは言うまでもない。
※週刊ポスト2023年7月14日号