そして2022年8月に、ryuchell さんはある決断を下す。自身のインスタグラムで《“夫”としての生き方について、お話しさせていただく機会が増えていく中で、“本当の自分”と、“本当の自分を隠すryuchell”との間に、少しずつ溝ができてしまいました》と綴り、pecoとの離婚を報告。pecoとは“夫”ではなく人生のパートナーとして、子どもとは“かけがえのない息子の親”として生きていくことを誓っていた。しかし、ryuchellさんへの誹謗中傷が止むことはなかった。
「離婚前からryuchellさんには『ブス、死ね』といった酷い誹謗中傷のコメントが届いたこともありました。しかし、ご本人は離婚し、カミングアウトすることに対して覚悟していたようで、離婚後に届いた誹謗中傷について、SNS内での言葉を信用し過ぎないことが『自分の心を守るためには大事だよ』ともよく話していました」(前出・知人)
芸能活動の傍ら、昨年は内閣府の「男女共同参画週間」応援サポーターに起用され、ジェンダー平等などを訴え、講演活動も積極的に行っていた。
「差別問題に取り組む裏で、ryuchellさんのSNSには『育児放棄』『子供を捨てた奴』などの悪質な誹謗中傷が書き込まれ続けました。それに対し『言葉は人を傷つける道具にもなるし、言葉で人を殺すこともできる』と、ryuchellさんは警鐘を鳴らしていました。
多くのテレビ番組に出演することを夢見ていた彼でしたが、人気と引き換えに生きづらくなっていった側面もあったのかもしれません。アンチに対しては、『諦めること、割り切ること、逃げること、戦わないこと、期待しないこと』と話していました」(同前)
NEWSポストセブンでは今年2月、こうしたryuchellさんへの悪質な誹謗中傷の対応策について問い合わせている。その当時、所属事務所は「法的措置などの予定は今のところありません」と回答していた。それが同事務所の代表取締役を務めていたryuchellさんの覚悟だったのかもしれないが、あまりにも早すぎる訃報となってしまった。
◆主な相談窓口
・いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟)
ナビダイヤル:0570-783-556
午前10時~午後10時
フリーダイヤル:0120-783-556
毎日午後4時~同9時
毎月10日:午前8時~翌日午前8時