シンデレラ城を背景に

アトラクションに乗る福原愛と長男(2022年7月)

 福原がなだめて話しかけようとしてもとりあわない。

「これは誘拐だから! あと3分……あと1分……」

 必死に涙声で福原は伝える。

「子供との面会は約束事のはず。なんでそんな怖いことを言い出すの。もともとの面会も守られなかったのでこうして台湾まで迎えにきたのです。長女も一緒に過ごせる約束です……」

 しかし数人が取り囲むような形になり身動きはとれない。号泣する福原とさらに声を張り上げる江。その様子を撮影する江の両親。江の腕に抱かれている長女は一言も発さず、じっとその様子を見つめていた。そこに騒動を聞きつけた警察が割って入った。

「異様な様子でした。駆けつけた警察も事情がよくわからないというジェスチャーをしていました。そもそも子供2人のパスポートは江くんが愛さんに手渡していたし、渡航することは事前に把握していたということだと思う。

 長男の元についていたベビーシッターの女性も江くんの親戚女性だった。共同親権も持っているということで、警察は“家族の内輪もめか”と呆れていたようでした。江くんは子供を連れて行かれることを怒っているというより、台湾の記者の前で愛さんをおとしめるパフォーマンスをしなければいけないというように見えた」(前出・江の知人)

 警察官が間に入った話し合いが続いたが、江は長女を離さず、福原は何度も振り返りながら車に戻っていった。福原の知人が言う。

「なぜ娘を引き渡さなかったのか、なぜ空港にマスコミが来ていたのか、約束で決まっていたことなのになぜ人前で警察沙汰になるほど強く批判したのか、まったく理解できなかったようです。私が悪者になるのはいいけど、子供たちも危険にさらすことだけは許せないと泣いていました」

 結局、福原は長男をひとり日本に連れて帰った。その当日、前述の通り台湾のマスコミは福原の「連れ去り」を報じたのだ。

「今回の会見で江くんはこういった事実を一切話していません。いまは一方的に愛さんが“悪者”になっていますが、実際はもっと複雑なのだと思います。江くんは台湾では子育てパパとして知られています。それなのに、子供を矢面に立たせるようなことをして……一体何をしたいのか、信じられない気持ちもある」(前出・江の知人)

 実際に福原は、昨夏、台湾メディアに声明文を発表し、「江さんは、私が家族を連れて日本に帰ることに何の問題もなく、私が訪問する権利があることも知っていました」と双方の合意があったと訴えている。

 先に約束を「不履行」にしたのは江だった。一方、福原もこの直後に約束を反故することになる。夏休みが終わっても長男を江の元に戻さず、昨年8月下旬、東京家裁に長男の単独親権を求める申し立てを行ったのだ。

※女性セブン2023年8月17・24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

被害男性は生前、社長と揉めていたという
【青森県七戸町死体遺棄事件】近隣住民が見ていた被害者男性が乗る“トラックの謎” 逮捕の社長は「赤いチェイサーに日本刀」
NEWSポストセブン
体調を見極めながらの公務へのお出ましだという(4月、東京・清瀬市。写真/JMPA)
体調不調が長引く紀子さま、宮内庁病院は「1500万円分の薬」を購入 “皇室のかかりつけ医”に炎症性腸疾患のスペシャリストが着任
女性セブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
1980年にフジテレビに入社した山村美智さんが新人時代を振り返る
元フジテレビ・山村美智さんが振り返る新人アナウンサー社員時代 「雨」と「飴」の発音で苦労、同期には黒岩祐治・神奈川県知事も
週刊ポスト
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
【視聴率『愛の不時着』超え】韓国で大ヒット『涙の女王』 余命宣告、記憶喪失、復讐など“韓国ドラマの王道”のオンパレード、 華やかな衣装にも注目
【視聴率『愛の不時着』超え】韓国で大ヒット『涙の女王』 余命宣告、記憶喪失、復讐など“韓国ドラマの王道”のオンパレード、 華やかな衣装にも注目
女性セブン
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
タイトルを狙うライバルたちが続々登場(共同通信社)
藤井聡太八冠に闘志を燃やす同世代棋士たちの包囲網 「大泣きさせた因縁の同級生」「宣戦布告した最年少プロ棋士」…“逆襲”に沸く将棋界
女性セブン