疎開先の青森にいた当時(左

疎開先の青森にいた当時(写真は黒柳徹子のインスタグラムより)

 果たして徹子サンは「トットは無責任だった」「無責任だったことがトットが背負わなくてはならない『戦争責任』なのだと知った」と綴ります。

 とはいえ、説教くさいようなものでは誰にも読んでもらえないと考えた徹子サンは、トットちゃんの世界観を通じて戦争のことを知ってもらえたらこんなにいいことはないと思うと続編を執筆されたのでした。

 トットちゃんならではの奔放なエピソードがたくさん出てくるので悲壮感はあまり感じられず、少女の目線で綴った作文のようでもある『続 窓ぎわのトットちゃん』もまたベストセラーになっています。

「1位じゃない人を私に1位と言わせないでください」

 同書のPRをかねて、このところ、徹子サンが多くのバラエティー番組に出演されています。その中の1本、10月25日放送の『1周回って知らない話 2時間SP』(日本テレビ系)で共演させていただきました。

 同番組に徹子サンが出てくださるのは3回目。これまでは徹子サンのレジェンドぶりや内面を掘り下げることがメインとなっていました。が、今回は徹子サンが司会を務めていらした『ザ・ベストテン』(TBS系)のランキングボードを模したセットをスタジオに用意して、当時の歌謡番組の“びっくりエピソード”が次々と紹介されました。

 もっとも印象的だったのは、徹子サンが『ザ・ベストテン』の司会のオファーを受けた際、ひとつ条件を出したというお話でした。スタッフに対し、徹子サンがおっしゃったのは「1位じゃない人を私に1位と言わせないでください」。つまり、ランキングの“操作”をしないでほしいということです。よって番組では、レコード売り上げに加えてラジオ、有線、はがきリクエストの4項目を厳正に集計してランキング化。上位10組がスタジオに呼ばれ、ベストテン入りした歌手が地方にいるときは各地から生中継するスタイルとなったのです。

『1周回って〜』は日本テレビの番組ゆえ、VTRは『NTV紅白歌のベストテン』や『ザ・トップテン』で流れたものばかりだったのですが、それでも空港や駅のホーム、ドラマのロケ先などから中継で生歌唱する当時の歌手の皆さんの映像をタップリ堪能することができました。こうした“スタイル”のきっかけは、徹子サンの一言から生まれたワケですね。

『ザ・ベストテン』でシブがき隊の歌唱中、マイクのコードがメンバーに絡まりそうになったとき、徹子サンが自ら駆け寄り直したという話にも驚きましたし、この日の『1周回って〜』のコーナーゲストに田原俊彦サン(62才)や斉藤由貴サン(57才)のお二人がいらしたことにもビックリしました。みなさん、徹子サンと共演できることを楽しみにされているんです。

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