小池氏は都民ファの都議や新人擁立により総選挙で一定の議席を得て、国会のキャスティングボートを握る青写真を描いているとされるが、カギは本人が出馬するかだ。
ジャーナリスト・角谷浩一氏は小池氏の狙いをこう見る。
「小池氏は来る総選挙で自身の国政復帰を念頭に置いているでしょう。いま、ポスト岸田に上川陽子・外相らの名前が挙がっているが、女性政治家のトップランナーを自負する小池氏にすれば、『私のほうがもっとやれる』という思いが強い。
自民党に勢いがあれば小池氏を相手にしないが、いまの自民党は裏金問題で強い逆風に晒され、総選挙になれば議席を大きく減らし、自公合わせても政権を維持できない可能性がある。その時、小池氏が国政で一定の勢力を持っていれば、存在をアピールできる。政権に入って外務大臣や副総理なりのポストを得て、その先に総理の道も拓けると判断すれば、彼女はきっと勝負に動くはず」
学歴詐称疑惑を払拭できなくても、「初の女性総理」は諦めない。岸田首相よりも、はるかに厚顔にして大胆不敵な政治家であることは間違いない。
※週刊ポスト2024年5月3・10日号