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荒木師匠 「最小不幸社会」よりバブルは遥かに夢あったと指摘

 バブルの代名詞だったのがディスコブーム。マハラジャ、ジュリアナ東京といった有名ディスコが活況を呈し、週末ともなるとワンレン・ボディコン姿の女たちが「ジュリ扇」を振って「お立ち台」を占拠した。

「お立ち台の女王」「荒木師匠」と呼ばれた荒木久美子氏(40)が当時を回顧する。

「出口にはアッシー君がたくさんいる。店内でナンパされたら次のお店に行き、そこでタクシー券をもらう。大手企業なら新入社員でもタク券をひと綴り持っていました」

 もっとも、タクシーを止めるのは至難の業。夜の繁華街にはタクシーを待つ大行列ができ、1万円札を振ってタクシーを拾おうとする光景が当たり前だった。

 40代の証券会社社員が語る。 「車を止めるのは新入社員の重要な仕事。奪い合いで喧嘩沙汰になったことは数え切れません。タクシーを止めるのが上手いヤツから出世していった。もっとも、今ではリストラ要員の一番手ですけどね(笑い)」

 今見れば、バブル時代の日本人の感覚は異常だったとも感じるが、20年も続くデフレ不況の異常さと比べれば、ずっとマトモだ。前出の荒木氏はこう断言する。

「儲けの多寡はあったけれど、みんな収入が上がっていたから格差なんて感じなかった。“最小不幸社会”なんて政治家が言い出す時代より、バブルははるかに夢がありました」

※週刊ポスト2011年2月4日号

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