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岩手の食材をテーマにした居酒屋が復興目指して急遽オープン

『岩・VINO(ガンヴィーノ)』の「三陸海鮮冷麺」

 ご当地料理の中でも、今年特に注目したいのが、東北の名物料理。……というわけで、雑誌『料理王国』誌の元編集長・土田美登世氏がセレクトした『岩・VINO(ガンヴィーノ)』(東京・青山)の「三陸海鮮冷麺」を紹介します!

 * * *
 レストランが予約を受ける際、「苦手な食材はないですか?」とたいてい聞く。ここ最近では、「東北食材はちょっと」と答える客もいるそうで、少し残念な感じがする。

 そんなご時世をスカッと吹き飛ばしてくれそうな店ができた。ここ『岩・VINO』だ。岩手の食材がテーマの店である。仕掛け人は、渋谷の超人気イタリア料理店『ドンチッチョ』のシェフ・石川勉さん。フランス料理のシェフである同郷の遠藤悟さんとともに店をオープンさせた。

 飾らない気さくな雰囲気の居酒屋だが、料理のベースはフランス&イタリア料理にある。名物の盛岡冷麺をアレンジした「三陸海鮮冷麺」も、小麦粉ベースの麺に三陸産のワカメを練りこみ、ウニ、ホタテなどの海鮮類を贅沢にのせた岩手風パスタなのだ。磯の香りいっぱいであっさりした味わいは、締めにぴったり。この一品を、この一軒を、難しいこと抜きで楽しみたい。

■『岩・VINO(ガンヴィーノ)』の「三陸海鮮冷麺」1550円

【住所】東京都渋谷区渋谷2-2-2青山ルカビル2F
【営業時間】18~翌2時LO
【定休日】日、祝日の月
【カード】可

 青山学院大学西門のすぐ近くにある岩手の食材とワインが中心の店。岩手県出身のシェフ2人は「岩手のまだ知られていない食材を伝えたい」と昨年から構想を練っていた。その間、3月に大震災があったが、復興の一助になればと大急ぎで準備し、7月末にオープンとなった。メニューは「岩中豚のパテ」「岩手産きゅうりのフライ」「短角牛の南部鉄器焼き」など岩手色満載。

撮影■河野公俊

※週刊ポスト2011年10月7日号

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