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「赤いユニフォームのサッカーチームは勝率が高い」は本当?

 今年Jリーグで優勝した柏レイソルのユニフォームこそ黄色だが、鹿島アントラーズや名古屋グランパスなど、いわゆる強豪と呼ばれるサッカーチームは、なぜだか赤いユニフォームが多い。今年は低迷したが浦和レッズも上位の常連だ。何か理由があるのだろうか? 『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)でお馴染みの澤口俊之氏が、「赤」という色について脳科学的に分析する。

 * * *
 2008年に、イギリスのある研究者が、「赤いユニフォームのサッカーチームの勝率が、ほかの色のユニフォームのチームよりも高い」というデータを出して話題になったことがありました。

 結論からいうと、この研究結果は、脳科学的にも理にかなっているといえます。その理由は、人間は赤い服を着ると、男性ホルモンの代表であるテストステロンが多く分泌されるため、元気になることがわかっているからです。また、観戦する側も、赤い服を着た選手をより魅力的に感じるため、応援に力がはいります。

 これに対し、赤い服を着て試合しても、テストステロンの分泌量は特に増えないという反証もあります。しかしそうした研究結果でも、試合後にはテストステロンの量が変化するとか、次の試合に向けたモチベーションに関係するといったことは認めているので、赤い服はやはり試合や勝利に関係しているといえそうです。

 サッカーというポピュラーな例をあげてお話ししましたが、実は、「赤」というのは生物学の世界では、最も注目されてきた色です。「赤」は繁殖行動に深く結び付いた色のため、動物の進化と色との関係の話では必ずといっていいほど登場します。

 哺乳類に限らず、鳥や爬虫類、さらには両生類や魚類にも当てはまることですが、「赤」は動物のもつ「魅力性」と深く関係しています。例外がないわけではありませんが、オスとメスが互いに引き合うとか、オスがメスを、あるいはメスがオスを引き付けるといったことに最も深く関係するのが「赤」という色なのです。メスをめぐるオス同士の戦いでも「赤」は重要な色になっていて、「闘争心」をかきたてるとされています。

 こうした多くの研究結果から、男性が赤を身にまとうと、元気が出たり、女性から注目されたりすることは確かなようです。同様に、女性も赤い服を身にまとうと、男性の視線を引き付けることが、男性の視線の動きを調査したデータからわかっています。つまり、「赤」は、人を魅力的に見せる色なのです。

※女性セブン2012年1月1日号

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